【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第4章】ザフィーラやヴィクトーリアたちとの会話。
【第1節】談話室にて、まず六人での会話。
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議で何かの役に立ってる状況なんて、ゼンゼン想像がつかないんだけど……。》
《そうですね。リインさんやアギトさんはともかく、ミカゲさんはちょっと……。》
昨年のカルナージでの訓練の時も、昨晩の本局での夕食の時も、ミカゲの言動は相当に小児じみた代物でした。カナタとツバサの目から見ても、とても自分たちよりも年上だとは信じられないほどです。
(二人とも、フェイトから『自分たちは赤子の頃にミカゲから「祝福のおまじない」を受けたことがある』という話ならば、聞いたことがあったのですが。)
「ところで、お二人は、どのお茶がよろしいですか? 何種類か持って来たんですけど」
ふと、コニィが双子に尋ねました。
見ると、談話室の右手奥(双子の席から見ると、正面方向)にはミニキッチンがあり、そこには相当な量の手荷物が高々と積み上げられています。
「え? ……そこの荷物って、もしかして、全部、私物なの?」
「はい。個室があんなにも狭いとは聞いていなかったものですから、つい、いつもの調子で普通の量を持ちこんでしまいました」
《うわぁ……。アレで普通なんだぁ……。》
「それでは、何か緊張がほぐれるような香りのお茶を、お願いします」
カナタが絶句する中、ツバサは無難にそう答えておきました。
「ああ。じゃ、ボクもそれで」
「解りました」
すると、今度はヴィクトーリアがまた笑って、少しからかうような口調で言います。
「あら。あなたたちでも、人並みに緊張なんてするの?」
「いえいえ。こう見えても、ボクら、根は『繊細なオトメ』ですから」
カナタがとっさに「ウケを狙って」そう答えると、ザフィーラはそこで思わずプッと噴き出してしまいました。
「うわぁ! 傷つくなぁ、そういう態度!」
「済まんな。長い付き合いだが、よもや繊細だったとは、今まで気がつかなかった」
お互いに、もうほとんど漫才のようなやり取りです。
「……と言うか、少なくとも、カルナージでの印象は『繊細』と呼ぶには程遠い代物だったんだがなあ」
ザフィーラが笑って続けると、ヴィクトーリアがふと特定の単語に反応しました。
「あら。あなたたちも最近、カルナージに行ってたの? それなら、私たちにも声をかけてくれれば良かったのに!」
「いや。この二人を連れて行ったのは、もう昨年の11月の話だ。確か、あの頃、お前たちはまだ仕事の最中だっただろう」
ザフィーラが双子に代わってそう答えると、ヴィクトーリアは少し愚痴まじりの口調でこう返します。
「ああ。なんだ、その頃の話だったんですね。……ええ。私たち、昨年はあれから12月の下旬まで、ずぅっと仕事詰めでした。(溜め息)」
「年末年始には、少しまとまった休暇も取れたんですけどね。1月の上旬から4月の初頭までは、私たち
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