第十一話 忍術は暴力ではないその六
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「誰にも」
「それが兄様ですね」
白華も確かにと頷いた。
「そして私もです」
「暴力は振るわない」
「はい」
まさにと答えたのだった。
「そう心掛けていまして」
「そういえば白華ちゃんって評判いいわ」
ここで夜空が言ってきた。
「一年生の間でね」
「そうなのですか」
「ええ、明るくて優しくてね」
そうした人柄でというのだ。
「いい娘だってね」
「評判なのね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「最近噂を聞いたら」
「私はそうした娘とですか」
「言ってる娘達いたのよ」
「そうなのですね」
「何かと親切だってね」
「自覚ないですが」
「いや、白華は性格いいから」
また佐京が言ってきた。
「凄く」
「兄様が見てもですか」
「確かに明るくて優しくて親切」
同学年の娘達が言っていた通りにというのだ。
「そうした娘」
「そうなのですね」
「だからこのまま己を磨いていけばいい」
「いい麺を伸ばすことですね」
「悪い面をなおして」
そうもしてというのだ。
「そのうえで」
「自分を磨いていくことですか」
「そう。それに白華は攻撃的じゃない」
彼女のこのことも話した。
「このこともいいこと」
「あの、人を攻撃してもです」
白華はどうにもという顔で答えた。
「何もならないですね」
「そう」
佐京は白華にその通りだと答えた。
「そんなことをしても何にもならない」
「そうですね」
「そして」
さらに話したのだった。
「攻撃したらばれる」
「そうなりますね」
「だから」
「余計にですね」
「暴力は振るうべきじゃない」
「そして戦う、喧嘩にしてもですね」
「忍術を使って」
そうしてというのだ。
「すぐに終わらせる」
「それが大事ですね」
「何といっても」
「そうなりますね」
「そして」
「若し自分より立場や力が弱い人を虐げるなら」
そうした暴力を振るうならというのだ。
「俺は許さない」
「許さないといっても暴力は振るわないわよね」
「はい、通報します」
真昼の問いに冷静な顔と声で答えた。
「そうします」
「私が言った通りになのね」
「そうします」
まさにというのだ。
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