第十一話 忍術は暴力ではないその一
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第十一話 忍術は暴力ではない
夜空は家でかな恵と話したことを夕食の時に話した、すると真昼はまさにという顔で妹にこう言った。
「私が言ったしね」
「お姉ちゃんはその通りって思うわよね」
「ええ、暴力についてはね」
まさにというのだ。
「そうしないとね」
「駄目よね」
「本当にね」
「そうよね」
想像のことは言っていない、夜空は話したのはそれ以外のことで真昼もそれはと頷いている、妹はその姉を見て言うのだった。
「やっぱり」
「あのね」
「あのね?」
「殴られていいのなら」
それならというのだ。
「いいけれど」
「そうした趣味なら」
「けれどね」
「そうでないならよね」
「そんなのはね」
暴力はというのだ。
「駄目よ」
「そうよね」
「殴ったり蹴ったり」
「罵ったり」
「そんな酷いことはね」
それこそというのだ。
「否定されるべきよ」
「その通りよ」
「それでね」
「逃げるなとか言うのは」
そうしたことはというのだ。
「暴力がわかっていないのよ」
「暴力の怖さが?」
「そして酷さがね」
こう夜空に話した。
「そしてどうして駄目かっていうことも」
「わかっていないのね」
「言われたのよ、武力と暴力は違うって」
この二つはというのだ。
「ある人にね」
「違うの」
「武力は軍隊とかね」
「ああした力ね」
「法律や理性がコントロールしている」
「そうした力ね」
「武力の武はね」
この漢字のことも話した。
「矛を止めるって書くでしょ」
「そう言われてるわね」
「無益な争いを止めたりね」
真昼は話した。
「誰かを守る」
「そうした力ね」
「自分自身を含めて。そしてね」
「法律や理性のコントロールを受けてるの」
「モラルとかね、それがよ」
「武力ね」
「そう、けれどね」
それでもというのだった。
「暴力はね」
「法律も理性もないのね」
「ただ感情に基いてね」
「振るうものね」
「もう無益な戦いを止めるどころか」
武力が用いられることでなくというのだ。
「無益な戦いをね」
「行うものね」
「それで自分より立場や腕力の弱い相手によ」
「振るうもの?」
「それが暴力よ」
「そうなのね」
「だからね」
それでというのだ。
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