第十四章
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「だからこそ」
「だからもういい」
「今は」
「それでは。また会うことを願って」
二人はだ。今は加頭の撤退を見送るばかりだった。そうして二人で塔の頂上にいた。
そのうえでだ。二人で向かい合って話をするのだった。
「行こう、翔太郎」
「ああ、フィリップ」
まずはお互いの名前を呼び合う。
「そしてそのうえで」
「この戦いを終わらせるぞ」
「そうよ。園咲家よね」
亜樹子も二人のところに来て言ってきた。
「場所はわかってるしすぐに」
「行くことは行くがな」
「けれどその前に」
「その前にって?」
「やることがある」
「彼等と話がしたいんだ」
こう亜樹子に話す二人だった。
「少し。待っていてくれるか」
「然るべき場所でね」
「ああ、仮面ライダーのこととかね」
亜樹子も二人が何を話したいのかは察して述べた。
「それよね」
「ああ、色々とな」
「間違いなく深いものがあるしね」
それでだと言う。そしてだった。
二人のところにだ。門矢達と照井が来た。役者が揃ったところでだ。
一同は探偵事務所に入った。そこでコーヒーを飲みながらだ。仮面ライダーやその敵対者について細かい話をするのだった。
そしてだ。話を聞き終えてだ。左がまず言った。
「スサノオか」
「そうだ」
門矢が左に応えた。
「それが俺達の共通の敵だ」
「ミュージアム、そして財団のバックにいる奴か」
「そして俺達と戦いその姿を観ている」
門矢はまた言った。
「それがスサノオだ」
「成程ね。財団にもそうした存在がいたんだ」
フィリップも言う。
「じゃあこの風都もそのスサノオが観ているんだ」
「あいつはもう世界征服とか侵略はどうでもいい感じみたいなんだよ」
小野寺がこう話す。
「俺や他のライダーの世界でもそうだったしな」
「勿論僕のいた世界もね」
海東も言う。
「スサノオはどうも。征服やそんなことよりも」
「楽しみか」
左の目が鋭くなる。
「スサノオはそれを求めているんだな」
「そうみたいですね。どう見ても征服とかは興味がないです」
光はいぶかしむような顔で述べていた。
「調べていたらかなり最初からそうでした」
「仮面ライダー二号。一文字隼人が出た頃からだな」
門矢はそこからだというのだ。
「スサノオの考えが変わった」
「そこからか」
「そうだ。それまでは確かに世界征服を狙っていた」
門矢は照井に述べながら話していく。
「しかしだ。一文字隼人や仮面ライダー一号本郷猛との戦いの中でだ」
「次第にその考えが変わった」
「そうだと」
「何故スサノオが楽しみを求めるかはだ」
門矢は左とフィリップに応える形で続ける。
「俺も確かにはわからない。だが」
「だが、か」
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