第九幕その一
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第九幕 バーベキュー
この朝皆はホテルの食堂でお茶漬けを食べました、ゴマ醤油で味付けした生の鯖を冷えたご飯の上に乗せてそこにお茶をかけて食べますが。
エリカはそのお茶漬けを食べつつこんなことを言いました。
「いや、ちょっとね」
「どうしたんだい?」
「ご飯をこうして食べるなんて」
キャプテンに応えました。
「考えもつかなかったわ」
「そう、ご飯をね」
「リゾットやお粥はあるわ」
こうしたお料理はというのです。
「お米を使ったもので」
「どれも美味しいね」
「けれどね」
それでもというのです。
「こうしてよ」
「味付けした生のお魚を乗せるなんてね」
「冷えたご飯の上にね」
「それ自体がないね」
「そしてその上に熱いお茶をかけて食べる」
「他にはお漬けものとかを乗せるのよね」
「そうよ」
恵梨香がその通りだと答えました、この娘もお茶漬けを食べています。
「お茶漬けのもとなんてのもあるし」
「それで皆食べるのよね」
「日本ではね」
「いや、和食って色々独特だけれど」
「こうしたものもあるの」
こうエリカにお話します。
「日本では皆食べてるよ」
「これまた独特ね」
「独特過ぎるよ」
トトもこう言います。
「本当にね」
「トトもそう言うのね」
「言うよ、どういった発想か」
恵梨香にこうまで言います。
「不思議な位だよ」
「そこまでなのね」
「そこまでだよ」
実際にというのです。
「お茶漬けという食べものは」
「外国から来た皆が言うけれど」
「そう、ないよ」
神宝も恵梨香に言います。
「中国にもね」
「当然アメリカにもないから」
ジョージも言いました。
「最初見て何かって思ったよ」
「お米をよく食べる国でもね」
カルロスは首を傾げさせています。
「ちょっと以上にないよ」
「とても不思議なお料理の一つね」
ナターシャも言いました、勿論この子達もお茶漬けを食べています。
「和食の中でも」
「いや、あっさりしていて美味しいけれど」
トロットは神妙なお顔になっています、そのうえでの言葉です。
「けれどね」
「不思議なお料理ですか」
「ご飯をこうして食べることはね」
「よくこんなお料理考えついたわね」
ベッツイはトロットにこう言いました。
「かなり独特の発想ね」
「冷えたご飯を食べるにはどうすればいいか」
「熱いお茶をかければいいなんてね」
「それで味付けした生のお魚とかお漬けものもその時使う」
「そうそう考え付かないわよ」
「多分ね」
ハンクは二人に言いました。
「ご飯の質も関係あるね」
「ご飯っていうとお米?」
「それも関係あるの」
「うん、このお米はジャポニ
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