第八話 人の姿でその十六
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「最早」
「義母上もそう思うな」
「当然です、そうなればです」
「もうバケモノだな」
「正真正銘の」
「私達、それぞれの戦隊と戦った組織でもそこまでの者となりますと」
マブシーナはまた述べた。
「本当に僅かですね」
「うん、お話を聞いてもだよ」
熱田もそうだと応えた。
「何人かしかいないよ」
「そうですね」
「何でか今回そうした奴は出ていないけれどね」
「どういう訳か」
「何か人間的なのしかいないよ」
敵にはというのだ。
「ヨドンナもまだ人間味があったし」
「彼女もいますし」
「何でかな」
首を傾げさせてだ、熱田は言った。
「どうしようもないまで酷いのはいないのかな」
「復活していないことは」
「そこ何かあるかな」
「どうなのでしょうか」
このことは誰もわからなかった、キラメイジャーの面々もそうであり伊賀崎家の中でも獅子王が言っていた。
「おい、成仏した九右衛門は当然としてな」
「どうしたんですか、急に」
一緒にすき焼きを食べる場で言われてだ、松尾が尋ねた。
「一体」
「ふと思って言ったんだよ」
そのすき焼きを食べつつさらに言った。
「俺も」
「ふとですか」
「ああ、牙鬼軍団も復活したな」
「はい、それで他の組織と手を組んでいます」
「そうだろ、けれど牙鬼軍団も他の組織もな」
獅子王はさらに話した。
「外道は奴は生き返ってないな」
「そうですね」
獅子王の言葉に百地が応えた、今もクールである。
「言われてみますと」
「そうですね」
「そしてです」
獅子王にさらに言った。
「復活している者は人間味のある者ばかりです」
「牙鬼軍団にしてもな」
「そうですね」
「何でだ？あれだけの数の連中が復活してるならな」
それならというのだ。
「もうな」
「そうした者達もですね」
「一緒にな」
他の面々と共にというのだ。
「復活してもいいだろ」
「成仏した牙鬼九右衛門等以外は」
「あのバスコなんてな」
獅子王は彼の名前も出して話した。
「復活していてもか」
「おかしくなかったですね」
「ああ、けれどな」
それがというのだ。
「一人もだろ」
「やりやすくはある」
加藤はこのこと自体はよしとした。
「ああした連中は碌なことをしないからな」
「いないと楽だな」
「そうだ、しかしいないことはな」
「不自然だろ」
「かなりな」
「そう、不自然なんだよ」
まさにとだ、獅子甥は加藤にも話した。
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