暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第3章】実験艦〈スキドブラドニール〉、出航。
 【第3節】マチュレアとフォデッサの来室。
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めててねー」
「ふんふん。それで?」
「演習の直後に現地の人から『妻子持ち』だって説明されなかったら、私ら、ゼッタイ、アタックしてたわー。(笑)」
「なんだー! 妻子持ちの話かー!」
 ゼルフィは『(だま)されたー!』と言わんばかりの(くや)しげな口調で天を仰ぎました。これには、ノーラも思わず変な声を上げて笑ってしまいます。

 そして、カナタは再び念話でツバサに確認を取りました。
《ねえ、ツバサ。これって、エリオさんのことだよネ?》
《ええ。カルナージで、長身で、赤髪で、大きな槍と来たら……まず間違いないでしょうね。》
《確かに、エリオさんはマンガに出て来るような美形キャラだからなあ。》
《私も「笑うと白い歯がキラリと光る男性」なんて、リアルでは生まれて初めて見ましたよ。》
 二人は幼稚園の頃に、地球で美琴(みこと)お姉ちゃんの蔵書(古典的な少女マンガなど)を、いろいろと読み込んでいたようです。(笑)

 そして、今度はマチュレアの側から、ゼルフィとノーラにこう問いかけました。
「ところで、あなたたちの方は、他に知り合いとか乗ってないの?」
「うん。部隊は別なんだけど、一貫校時代の同輩が二人、乗ってるわよ」
「あ〜。そう言えば、ゼルフィ。わたしたちも、ディナウド君たちの方へ挨拶とかに行った方がいいのかな〜?」
「え? 同い年の男友達? イケメン? 私らにも紹介してよ!」
「田舎に住んでると、ホンット、マトモな出逢いが無いんスよ!(半泣き)」
 マチュレアとフォデッサは早速「前のめり」で()いついて来ます。
「う〜ん。イケメンかなあ? まあ、二人とも、それなりの外見だとは思うけど……」
「まあ、オトコの好みなんて、人それぞれだからね〜」
 ゼルフィとノーラは事前にそう「予防線」を張ったのですが、それでも、二人の熱意は収まりません。
「行こう、行こう! 取りあえず、みんなで挨拶に行こう!」
 マチュレアはそう言って、隣にいるノーラの手を引きました。
「え〜。女の側から男の部屋に押しかけるっていうのも、なんだかな〜」
 そう言いながらも、ノーラは特に抵抗はせずに、そのまま立ち上がります。

 ゼルフィもそれに合わせて立ち上がると、カナタとツバサにもこう問いかけました。
「あなたたちはどう? 一緒に来る?」
「いやぁ。この大きさの部屋に六人で押しかけるというのは、さすがにどうかと」
「ああ。言われてみれば、それもそうよねえ」
「ですから、私たちは先に、談話室の方へ御挨拶に行って来ようかと思います」
「うん。じゃあ、お互い、また夕食の時間までにはこの部屋に戻るってことで」
「解りました。確か、18時でしたね」
 こうして、15時頃、四人の女性陸士らは男性陣の部屋を巡りに行ってしまったのでし
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