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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第3章】実験艦〈スキドブラドニール〉、出航。
 【第3節】マチュレアとフォデッサの来室。
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人にこんな質問をします。
「それより、三部隊合同って……相当な人数になったんじゃないの?」
「うん。どの部隊からも八人小隊が四つほど来てたからねー。途中から加わった現地の人たちまで合わせると……百人は超えてたはずだよ」

「ああ、そうか。当然だけど、カルナージにも陸士隊はあるのね」
「うん。名前は『首都警邏隊』だったけどねー。ほら、カルナージって、首都とその近辺以外には、ゼンゼン、人が住んでないから」
「アタシらが生まれた頃までは、まだ無人の世界だったって言うんスから、まあ、それも仕方ないっスよね」
「あれ? でも、確か……どこか首都から何時間もの時差がある土地に、ひとつだけ特別な場所があるって話が無かったっけ?」
「あ〜。確か、ずっと西の方の島に『士官専用』だか、『一見(いちげん)さん、お断り』だかっていう、特別なホテルがあるんだよね〜」
「うわー! なに、その『老舗(しにせ)の料亭』みたいな設定!」
【一般には、ホテル・アルピーノに関して、このような誤解が広まっているようです。(笑)】

「て言うか……カルナージって、首都の外側には、マトモな交通インフラがゼンゼン無かったように思うんスけど。何時間も時差があるような場所へ、あの首都から一体どうやって行けば良いんスか?」
「いや〜。だから、一般の定期便で首都の次元港に降りちゃったら、もうダメなのよ〜。最初からチャーター便で、直接、現地の次元港に降りないと〜」
「うわー。それは、私ら下っ()には、そもそも辿(たど)り着けないわー」
 四人で盛り上がる中、カナタは念話でそっとツバサに確認を入れました。
《ねえ、ツバサ。これって、ホテル・アルピーノのことだよネ?》
《ええ。でも、あの時、提督から『ここでの一件は、すべて、職場では内緒にしておくように』と念を押されていますからね。間違っても、『自分たちはそこへ行ったことがある』なんて言い出さないで下さいよ。》
《解ってるって。あれは、ホントに特秘事項だらけの3泊4日だったからネ。》
 二人はしばらく黙って聞き役に徹することにしました。

 マチュレアとフォデッサは、そのまましばらくカルナージでの体験談を語り続けた後に、また不意にこんな話題を切り出しました。
「そう言や、カルナージの陸士隊に一人、すっげぇカッチョいい人がいたっスよね」
「そうそう。すっごく背が高くて、真っ赤な髪で、大きな槍を持ってて」
 すると、もうすっかり打ち解けた様子のゼルフィは、早速「前のめり」でその話題に喰いついて来ます。
「え? なになに? イケメン?」
「そりゃぁ、もう。あんなイケメン、アタシ、生まれて初めて見たっスよ!」
「オブザーバーだから、演習それ自体には参加してなかったんだけどさー。ずっと熱い視線で、私らの演習をしっかり見つ
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