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色々と間違ってる異世界サムライ
第24話:憧れと現実
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!この前のデルベンブロの時もそう言って結局長期戦になっちまったじゃねぇか!」
その間に、べるでぃあが生首を上に投げ、上から某の動きを見ようとしている様です。
「油断だな。おしゃべりが過ぎた様だ?」
だが!
某は咄嗟にべるでぃあの突きを躱してその剣を下へと払い流しました。
「加勢は無用!」
そして、セツナ殿達がようやく動きました。
「解った!そいつはツキツバに任せた」

セツナperspective

ベルディアの言う通り……廃城の地下牢に1人のヒューマンが放り込まれていた。
間違いない……これがウンコセインの仲間の……
沸々と怒りがわき上がる。
セインはどこへ行った?
なぜ仲間を1人だけで戦わせた?
どうして助けに来ない?
お前はこいつを従えてた勇者じゃないのか?
セインとは、何様だ?
セインは誰だ。セインは何だ。大義とは何だ。未来とは何だ。ベルディアのせいなのか。こいつのせいなのか。どうして、なぜ、何の為に、何を成して、何を思って、何の権利が有って、何様の心算で、何故こいつが傷付いて、何故セインは逃げ切って、何故セインが生きている。何かが間違ってる。何もかもが歪んでいる。何が、何が、何が、何が。
頭は冴えるが腹の底では怒りが煮えたぎっていた。
ウンコセインをこいつの受けた痛みだけボコボコにしてから殺したかったが、すぐに手当てをしなければ不味い。
「おい!しっかりしろ!おい!」
「あ……セイ、ン……」
「こんな時までウンコセインの事かよ!しっかりしろ!」
ダメだ、意識が朦朧としていて危険な状態だ。
私は無理矢理ハイポーションをなんとか飲ませた。
ハイポーションは非常に優れた回復薬だ。
部位欠損は治せないが、骨折や内臓破裂くらいなら瞬時に修復してくれる。
ただし、あくまでも強引に元の形に戻すだけで、1度傷ついた箇所はダメージが残っていて傷が開きやすい。
どこか寝かせられる場所へ運び込まないと。
……その間、ノノの奴は何も出来なかった……
恐らく、ウンコセインの本性を見せられてどうして良いのか解らなくなったのだろう……
……もし今ウンコセインに出遭ったら、私は躊躇無くウンコセインを殺すだ―――
「これを使って!」
フラウが私に何かを投げ渡す。
「妖精の粉よ!それがあれはしばらくは飛行状態になる筈よ!」
つまり、さっさと空を飛んでさっさと病院を見つけろと?
……取り敢えず、ウンコセインへの恨みは後回しにする。
ベルディアと1人で戦っているツキツバの事も気になるが、先ずはウンコセインに見捨てられて重傷を負ったこいつからだ!
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