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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
憤慨するあたしは、彼女を殴る
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達の未練を集めるの!」
と、真誉がいかにして幽霊を作り上げたかを嬉々として説明してくれる。
しかし、待って欲しい。
「子供をさらって、幽霊にする…?」
「そ。あそこの孤児院、子供いっぱいでしょ?ならそこから取っていけばいいやって!」
「違う!あたしが聞いてるのはそこじゃない!!」
幽霊にする。
じゃあ、さらった子供は…?
「単刀直入に言うわ!!答えなさい外道!!子供達はどうしたッ!?」
分かってしまった武蔵さんは、怒気を帯びた声で叫ぶように聞く。
そうすると道満はフフフと笑い、
真誉はさも当たり前かのように、
まるで普通に他愛ない話でもするかのように、
「殺したよ。」
と答えた。
「幽霊にするんだから、殺さないと意味無いでしょ?桜ちゃんもそう思うよね?うん。うん。ほら、死なないと幽霊にはなれないよーだって!」
人形と会話し、顔をこちらに向ける。
殺した?
子供を?
何のために?
目的?それは何?
子供を殺してまで叶えたい願いって、そもそも何?
「何を…するつもりなの?」
震える声で、確かに怒りの籠った声であたしは尋ねる。
マイペースを崩さず、真誉はゆっくりと、しかし確かに答えた。
「何って、前にも言ったでしょ?私は桜ちゃんになりたいから。」
「だから…それがなんなんだって、聞いてるんだよォオッ!!!!」
考えるよりも先に身体が動いた。
気が付いたら地面を蹴り、拳を握り、奴の顔面をぶん殴るべく動き出していた。
「葵様!!」
「援護お願い!!あたしにありったけの
呪
(
まじな
)
いかけて!!」
そういい、香子にバフを盛ってもらう。
「ああぁッ!!!」
殴りつける拳。
しかしやはりそれは、彼女の生み出す黒い壁みたいなものに阻まれてしまう。
「喧嘩っ早いなぁ葵ちゃん。まーまーそう怒らずに。どうどう。」
「うるさい…黙れ!!」
天然なのか煽っているのかは分からない。
ただあたしは、異様にコイツにムカついている。
殴る、殴る、殴る。
壁を殴り続け、ヒビが入る。
「わっ、」
そうして割れる壁。
しかしそこに控えていたのは
「急急如律令…『口裂け女』」
血塗れの女性。
ニタリと笑い出刃包丁を振り上げる。
「ッ!!」
その瞬間、間に割って入り、包丁を受け止める男が1人
「大和さん…!」
「怒りに身を任せるな。ぶん殴りたい気持ちは分かるが…!!」
弾き返し、空いた胴体を横一文字に切り裂く。
『口裂け女』と呼ばれた女性は霧散して消えた。
「にしてもこいつ…怪異を…!」
「あちこち巡って集めたんだぁ。大変だったんだよ〜?怪異を調伏させて式
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