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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
憤慨するあたしは、彼女を殴る
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にケタケタと笑う幽霊。
しかし、現れた直後、本当にほんの一瞬。あたしは感じ取ったんだ。
「聞こえたんだ。確かに、助けてって。」
もっと気を集中させる。
そうして見える、ひとつの答え。
あたしはそれに、右手を伸ばした。
「っ!!」
幽霊の胴体に、右手を突き刺す。
「こいつだ…ッ!!」
何か≠握る。
その、悪意の元を。
彼らを悪霊たらしめている、元凶を。
「あぁッ!!」
引き抜く。
そうすると、幽霊は霧散する。
しかし今までと違うのは、どこか満足気な顔をして消えていくところだ。
「…。」
そうして、握った拳を開く。
「葵様!!」
「ああ、やっぱりだ。」
あたしの方へ駆け寄る紫式部。
「これは…!!」
「うん。これは自然発生したものじゃない。人為的に引き起こされたものだ!!」
その手にあったものを見て、香子は驚愕する。
朽ち果てた御札。
以前どこかで見た、御札。
そしてあたしはそれを突き出し、叫んだ。
「これ、アンタのだろ!!
『蘆屋道満』ッ!!!」
持ち主の名を。
「あ、蘆屋…」
「道満だと…!?」
動揺する武蔵さんと大和さん。
そして答え合わせをするかのように
「おや、バレるのが思ったより早かったようで。」
現れたのは、陰陽師。
一度見ればそうそう忘れそうにない、あいつ。
「葵殿、紫式部殿。お久しぶりですお二方。それにあちらの方は…あぁそう、そうでした!京都でお会いした武蔵殿と大和殿でござりまするな?」
「お前…!!」
京都でも悪意を振りまいた、あの男。
「蘆屋道満!!」
「おやおや、拙僧のような者を覚えていただいてくれるなど…光栄です。」
「アンタみたいな悪名高い外道、忘れるわけないじゃない。」
と、怒りを向ける大和さん武蔵さんに道満は笑顔で返す。
そして、道満というサーヴァントがいるならば、
「ひゅ〜、どろどろ〜、うらめしや〜。」
「…ふざけんのも大概にしなよ。」
マスターもいる。
「あーあ、残念。幽霊ごっこ、ちょっと楽しかったのになぁ。」
「死後の魂操って、それでいて何が楽しい≠セって?」
背後から現れたのは、マスターの森川真誉。
「何しにここに来た?答えろ。」
「何をしに…ですか?目的は変わりませぬ。ただマスタァの願いを叶えるのみですとも。」
「…。」
大和さんが刀を向ける。
道満はさも当然のように答えるも、その願いってなんだ。
「すごいでしょー?ここにいる子達達の未練に御札を入れてあげて、形にしてあげたの。それで後は私の思いのまま!新しい子供をちょっとずつさらってー、幽霊にしてもっともっと子供
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