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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
憤慨するあたしは、彼女を殴る
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三笠防衛戦。

後にそう呼ばれることになる葛城財団との戦いは熾烈を極めることとなった。

あまりの物量。さらに捕らえて廃棄したサーヴァントを自爆特攻兵器に変えて使い潰すという非道さ。

三笠側も対抗策を練っており、三笠そのものにバベッジの宝具と探偵の刑部姫の宝具を重ね合わせた『スチーム三笠姫路城』なるもので徹底抗戦

一進一退の攻防戦。その対局を大きく崩したのは、諸悪の根源である葛城財団代表『葛城 恋』

彼は333画の令呪のほんの15画を用い、鈴鹿御前を規格外なまでにパワーアップさせ放った宝具でそれまで傷一つ付けられなかった三笠姫路城を大破させた。

途中、援軍が来なければやられていた程に追い詰められたのは紛れもない事実。

あの代表、葛城 恋の力は未知数だ。
魔力の塊でありサーヴァントを強化、もしくは強制的に命令を遂行させる令呪を333画も持っている。
さらには、自身の体液をサーヴァントの中に一滴でも入れてしまえば、たちまち霊基を汚染し所有権を奪え、洗脳出来るという能力まで持ち合わせている。

性格も最悪。女性をモノ扱いし、見下す。
さらにはあの舞の兄だというのに全く似ていない醜悪な顔。
今一度確認したがちゃんと血の繋がった兄弟…らしい。
性格も、見た目も、何もかもが似ていないどころか正反対の兄弟。
何をどうしたらあそこまでかけ離れた兄弟になるのだろうか?
それはそれで物凄く気になって


「葵様。」
「えっ、あっ、はい?」
「だいぶ私情が挟まれております…。」
「あ、ああ…ホントだ…。」

場所は横須賀、三笠記念艦
…を改造した居住施設。
ついこの前、ここでは大きな戦いがあった。
今では壊れかけた三笠を従業員や他の組織から派遣された者達、そしてあたしが宮本に頼んで発注したゴーレムがせっせと直している。

そんな中あたしは海でも眺めながら今回の一連の出来事をまとめようとしたけど、

「財団代表に関してはここまで書かなくてよろしいかと…。」
「まぁ…そっか。」

余程ムカついたんだろう。
財団代表に関してはかなり悪意の籠った書き方がされてる。

とりあえずメモに走り書きしたその部分は消しゴムで消し、とりあえず『極悪非道の人を人とも思わない人の形をした何か』とだけにしておく。

「にしてもさ…。」
「はい?」
「ホントに似てなかったよね…。」

兄弟は似るモノ。
ごく稀に似ていないものはいるけれど、それもやはりどこか、内面とかそういった目に見えない部分が似ていることもある。

でも、あの二人にはそれが無かった。

「はい。舞様のお父様なのではないかと一瞬思いましたが、お聞きした話ですとまだ21程と随分と若く…」
「21!?アレで!?」

また驚
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