第22話
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ェリは首を傾げた。そしてヴァンが操作を終えると目的の情報が見つかった。
「―――――あった、コイツだな。港湾区にある大規模倉庫の一つがほぼ同じタイミングで借りられている。倉庫の場所と借主までは見られねえが、クク……わかりやすい尻尾を残しやがって。」
「えっと……」
「―――――”メッセルダム商事”は目暗ましの意味でもダミーカンパニー。それらの倉庫に、半グレの人達も含めた対黒月の戦力を整えているわけですね?」
「……!なるほど!」
アニエスのヴァンへの確認を聞いたフェリは目を見開いて納得した表情を浮かべた。
「正解だ、そんじゃ行くぞ。」
「え……場所や借主はわからなかったんですよね?では不動産業者の方を訪ねるとか?」
「いや、仮にアルマータが借りてるなら業者が話すとも思えねぇ。話したが最後、消されるだろうし。………もう消されてるかもしれねえな。」
「っ……」
「……いかにもありそうです。」
ヴァンの口から出た血生臭い推測にアニエスは思わず息を呑み、フェリは真剣な表情でヴァンの推測に同意した。
「ここから先はこの街で俺以上に鼻が利くヤツを当たってみるぞ。いい歳して年下の相棒に頭が上がらない、低血圧の自称本業ギャンブラーにな。」
「ああ……!」
「ジャックさん、怒りますよ……」
ヴァンがこれから訪ねようとする人物を知ったフェリは納得した様子で声を上げ、アニエスはヴァンのジャックの扱いに困った表情で指摘した。そしてヴァン達はジャックとハルの所を訪ねた。
〜東方人街・酒場〜
「ジャック、聞きたい事がある。」
「……いきなりだな。」
「こういう状況だからな。時間がない、本題に入るぞ。」
二人を訪ねたヴァン達は奥の席に座り直して話を始めた。
「―――――”メッセルダム商事”と同じ日に契約が結ばれた港湾区の大型倉庫……その場所と、借主の名前が知りたい。」
「……やっぱりか。」
「なに……?」
ジャックが自分達を訪ねた理由を察した様子にヴァンは眉を顰めた。
「――――――実は今朝、アーロンから同じことを聞かれたぜ。」
「本当は口止めされたんだけど……ここまで追いつかれたらもう同じよね。」
「アーロンさんが……!」
「ついに辿り着きましたね……!」
ジャックとハルの答えを聞いたフェリは驚き、アニエスは明るい表情を浮かべた。
「……俺がそのネタに気づいたのはとある不動産業者が変死した事からだ。8月末――――3週間くらい前だな。あくまで副業の一環でそいつの周辺を洗って最近の取引物件なんかも控えてたんだが。」
「まさかそれが”メッセルダム商事”と同じ日に借りられ
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