第22話
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――いいわよ。」
そしてマルティーナとの連絡先を交換し、マルティーナを見送ったヴァン達は情報収集や4spgの対応を再開した。
〜新市街〜
「”メッセルダム商事”……アルマータの拠点、でしたか。」
「気配、ありませんね。」
「ああ、黒月の報復を避けて放棄したのかもしれんが……あの跳ねっ返りが立ち寄っている可能性はありそうだ。」
”メッセルダム商事”の建物の前に来たアニエスは真剣な表情で建物を見つめ、フェリは建物から気配が感じないことを報告し、ヴァンはアーロンに関する手掛かりがあると推測した。
「踏み込みますか。」
「ああ、ただしトラップには気を付けろ。」
「了解。」
(……普通に不法侵入ですけど言ってられませんよね……)
メッセルダム商事の建物内へと踏み込む事を決めた二人の会話を聞いたアニエスは冷や汗をかいて困った表情を浮かべたが状況を考えて気にしない事にした。
「―――――その必要はないわ。」
するとその時聞き覚えのある女性の声が聞こえると建物からエレインが現れた。
「わわっ………」
「エレインさん!?」
「ふう、気配消して乗り込んでんじゃねえよ……」
「警察からの委任状も取っているわ。……民間人のあれだけの被害、ギルドとしても黙ってはいられない。せめて次の動きを探る手掛かりが残っていないか調べてみたのだけど……完全にもぬけの殻だったわ。」
「そうですか……」
「拠点を移した……ということでしょうか?」
エレインの話を聞いたアニエスは手掛かりが無い事に僅かに複雑そうな表情を浮かべて頷き、フェリはある推測をした。
「というより、事務所という体裁すら取っていなかったみたいね。無人だったのはともかく、物が置かれていた形跡すら残っていない。例の半グレ達がたむろしていた痕跡ならあったけど。」
「文字通りのダミーカンパニーってわけか。」
「ただ、その半グレ達すら姿を消しているということは……昨夜の事件が彼らと関係しているのはほぼ間違いないでしょう。」
「だろうな。……納得できない点もあるが。」
「そうね……」
「納得できない、とは?」
ヴァンとエレインの会話が気になったフェリは不思議そうな表情で訊ねた。
「……過剰、すぎるのよ。残された遺体の状態、与えられたと思われる徹底的な暴力が……」
「あ………」
「半グレどももタチは悪いが所詮セミプロ――――――殺しは慣れていない。にも関わらず、昨夜行われた”虐殺”では一切の手加減もなく暴力が振るわれた。正式な構成員でもないのにそこまでやれるかっつーことだな。………そうなると、実際にアーロンの仲間達を殺っ
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