第22話
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―――流石チョウが見込んだ男。此度はともあれ、いずれ声をかけよう。―――それではな。精々、生きて旧首都へ戻るがよい。……ああ、それとセイとホアンを蘇生してくれたそちらのお嬢さんの天使には後日、謝礼を渡そう。」
ギエンが話を終えると仮面をつけた黒装束の男達が突如音もなくヴァン達の背後に現れた。
「!!?」
「ッ――――――!!?」
黒装束の男達の登場にアニエスは不安そうな表情を浮かべ、フェリは警戒の表情を浮かべた。
「ちょ、呼んでたらなら一言言ってよ!?」
アシェンは驚いた後ギエンに文句を言った。そしてギエンは黒装束の男達と共にその場から立ち去りかけたがヴァンがギエンを呼び止めた。
「―――――ところでアンタ、随分あの跳ねっ返りに冷たいな?アイツの方は拗ねてたぜ?」
「あ………」
「……………」
ヴァンのギエンの指摘を聞いたアシェンは呆けた声を出して辛そうな表情を浮かべ、ファンは重々しい様子を纏って目を伏せて黙り込み
「……ふむ。まあ色々あるのよ、我等黒月にもな。――――此度の一件、”外禍”を通じ”内患”を見定める機会でもあろう。その気ならヌシも見極めてみるがよい。」
ギエンは振り向いて意味深な言葉を口にした後去って行った。
「―――――聞いた通り、まだ黒月が動く時ではない。昨夜の事件の調査も含めて、どう動くかは君達に任せるよ。ただ……アーロンはなるべくフォローしてあげて欲しい。」
「あいつは……仲間達のことを本当の家族のように思っていて……その敵討ちのためなら、きっとどんな代償も躊躇うことはないでしょうね……」
ファンのヴァン達への頼みの後にアシェンは悲しそうな表情を浮かべてアーロンの行動を推測した。
「……あの怒りは尋常ではありませんでした。」
「はい……ちょっと放っておけません。」
「ったく、心配っつうならお前もだろ。とっとと旧首都に帰ったらどうだ?俺がエレインにどやされるんだが。」
フェリの言葉に同意したアニエスに溜息を吐いたヴァンはアニエスに忠告した。
「それは……すみません。今日一杯は付き合わせて下さい。”あの件”もありますし……」
ヴァンの忠告に対して答えたアニエスはチョウとの会談の時に”ゲネシス”が反応した事を思い返した。
「ハン……いずれにせよ今日の夜行までがデッドラインだ。」
「はい、わかってます。」
「お嬢さんたちもくれぐれも気を付けて。こちらもできる限りの便宜を図ろう。それでは頼んだよ、アークライド君。」
「アーロンの事をお願いね。」
「ああ――――――つっても裏解決屋としての範囲内でな。」
ヴァン達との会談を終えたファンとアシェンも
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