第六十三話 過ちを犯した神霊その三
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「日系人を弾圧してか」
「後でアフリカ系の人等の未来を切り開いたんや」
「キング牧師やマルコムエックスさんと同じく」
「イノウエさんと一緒やった」
「実はウォーレンさんもな」
トウェインは彼自身の話をした。
「北欧系でな」
「ああ、当時のアメリカやとやな」
施はすぐに応えた。
「主流やなかったな」
「あくまでワスプやったしな」
「ホワイト、白人でな」
「アングロサクソン、プロテスタントでないとな」
民族と信仰の話もだ、トウェインはした。
「主流やなかった」
「当時のアメリカやと」
「それで北欧系はな」
「主流やなかったな」
「白人でもな」
「そこあれやな」
施は冷めた目で話した。
「マッカーサーさんと同じやな」
「あの人はケルトでな」
スコットランド系アメリカ人である、そしてこのことを誇りとしていたのだ。
「カトリックやった」
「まさにワスプやないな」
「そうした人やった」
「そやったな」
「それでウォーレンさんもな」
「主流やなかった」
「けどや」
当時のアメリカでそうした立場だったがというのだ。
「苦学してな」
「法律家になったな」
「それで知事さんにまでなったんや」
二次大戦当時というのだ。
「それでその中で色々とな」
「見てきたんやな」
「エリートかっていうと」
「ちゃうな」
「苦労人でな」
そうであってというのだ。
「アフリカ系、当時のな」
「その人等のことも知ってたんやな」
「そうした人やったが」
トウェインは残念そうに述べた。
「そんな人でもな」
「偏見はあったんやな」
シェリルが言ってきた。
「人種的な」
「そやったわ」
「日系人に対して」
「それを露骨に出してな」
公の場で差別用語を用いるまでにだ、もっとも当時のアメリカではそうしたことは常ではあり彼だけのことではなかった。
「罵ってな」
「カルフォニアに住んでた人でも」
「絶対に戻らせんって言うてな」
「言いがかりもつけてたな」
「何もせえへんのは日本からの攻撃命令を待ってるからやってな」
「そやったんやな」
「それがや」
トウェインはシェリルにさらに話した。
「時代が変わるとな」
「戦争が終わってやな」
「公民権運動が盛んになると」
キング牧師達が活躍したまさにその運動である。
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