第百二十三話 足が速いとその五
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「食べるのもお仕事で」
「そこで食う量か」
「沢山食べること自体はよくても」
「食うものが問題か」
「食べ方とね」
「ご飯に酒かけて食うとか」
「それを沢山食べたら」
そうすればというのだ。
「確実にね」
「糖尿病か」
「それになるから」
だからだというのだ。
「よくないわ」
「そうなんだな」
「バランスよく沢山食べる」
かな恵は強い声で語った。
「それがよ」
「いいんだな」
「糖分も程々よ」
「他の栄養も摂ることか」
「ええ、ラグビーだってね」
「同じか」
「ちゃんこ鍋はいいわ」
今話しているこの料理はというのだ。
「どんどん食べてね」
「それで体格もよくするか」
「そうしてね」
「それじゃあな」
鳴海もそれならと頷いた。
「そうするな」
「それで大きくなってね」
「体力もつけてな」
「運動会頑張ってね」
「ああ、それでな」
鳴海はかな恵の言葉に頷きつつ彼女に言った。
「料理部もリレー出るよな」
「私は出ないけれどね」
かな恵はしっかりと話した。
「応援に専念するわ」
「そうなんだな」
「何でも足遅いし」
それにというのだ。
「胸が邪魔で」
「胸かよ」
「余計に遅くなるからって」
「胸関係あるのかよ」
「そうみたい」
鳴海にこれがと答えた。
「どうもね」
「そうなんだな」
「走ると胸が揺れて」
「それが邪魔か」
「そうなるってね」
「実際そうなるか?」
「いや、私はね」
かな恵自身はというのだ。
「別にね」
「自覚ないか」
「そんなに?ってね」
その様にというのだ。
「思ってるわ」
「そうなんだな」
「胸大きいって言われたら」
それならというのだ。
「自覚あるけれど」
「運動の時邪魔になる位か」
「あるかっていうと」
それはというのだ。
「幾ら何でもね」
「そこまではってか」
「思ってるわ」
そうだというのだ。
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