第八章
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「仮面ライダーですよね」
「私は違いますけれど」
亜樹子は自分はそうではないとそれは言った。
「けれどまあ」
「そこの三人はか」
「ああ、そうだ」
「僕達も仮面ライダーなんだ」
「俺もだ」
三人でそれぞれ答えるのだった。
「この街を護っている」
「けれど他の街にも仮面ライダーがいることは知っていたから」
「そうなんだ。じゃあ話は早いかな」
小野寺はそれを聞いてこう述べた。
「俺達も実は」
「情報を手に入れてここに来たんだ」
海東もこう話すのだった。
「この街にも奴の手が及んでいるって聞いてね」
「その奴というのがまさか」
またフィリップが言うのだった。
「あらゆるライダーが戦っているという」
「それだ。その名前は」
その名前を言おうとする。しかしだった。
ここでだ。彼等の前にだ。何かが出て来たのだった。それは。
「お久し振りですね」
「井坂か」
井坂の姿を認めてだ。すぐにその顔を顰めさせた照井だった。
「やはり生き返っていたか」
「色々ありまして」
態度だけは慇懃に言葉を返してきていた。
「こうして再び」
「ならだ」
照井はその井坂に激しい敵意を向けながらだ。また告げた。
「再び倒す」
「そうですね。私も是非共あの時の復讐をしなければ気が済みません」
「一つ言っておく」
ここで照井の口調が微妙に変わった。
「貴様に復讐をする資格はない」
「はて。それは何故でしょうか」
「貴様は罪の報いを受けただけだからだ」
それでだというのだ。
「復讐を言う資格すらない」
「言いますね。実に」
「何度でも言ってやる。貴様は俺が倒す」
実際にだ。また言う照井だった。
「この手でだ」
「翔太郎、多分ここは」
「ああ、そうだな」
左はフィリップの言葉に頷いた。
「井坂がここにいてだ」
「塔の上にもまた」
「誰かいるな」
「左、井坂は俺が倒す」
照井も左に言う。
「御前は上にあがれ」
「それでいいんだな」
「俺に聞くな」
いつもの言葉も出た。
「わかったな」
「ああ、わかった」
左も彼の言葉に頷いてだ。そうしてだった。
門矢達に顔を向けて言った。
「行くぞ」
「この塔の上にだな」
「そうだ。この上にも敵がいる」
だからだというのだ。
「あんた達が捜し求めていた、そして俺達の敵がだ」
「ああ、その敵だけれどね」
海東はここで左達にこう話してきた。
「そっちの縮れた髪の人はわかってきてると思うけれど」
「僕だね」
「そう、君だよ」
フィリップだとだ。本人に話すのだった。
「君は多分気付いてるね」
「少しは」
「僕達と君達の敵は同じだから」
こう話すのだった。
「間違いなくね」
「そしてその
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