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ハッピークローバー
第百二十三話 足が速いとその二

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「この前測ったらな」
「結構伸びる勢い凄くない?」
「そうか?」
「入学した時一六七だったんじゃ」
 鳴海に自分の記憶を辿りつつ答えた。
「大体」
「それから三センチか」
「半年でね。結構ね」
「伸びるの速いか」
「そうじゃない?」
 こう鳴海に言うのだった。
「それだと」
「そうか?けれど俺はもっとな」
「体格欲しいの」
「背が大きくなってな」
 そうしてというのだ。
「体格もな」
「よくなりたいの」
「筋肉ついて」
 かな恵にさらに話した。
「骨だって太くて丈夫にな」
「なって欲しいのね」
「冗談抜きでオーストラリアとかのラガーマンの人達位にだよ」
 そこまでというのだ。
「大きくなりたいんだよ」
「そうなの」
「だからな」
 それでというのだ。
「もっと食ってな」
「運動もするのね」
「そしてな」
「今よりも大きくなって」
「レギュラーにもな」
 部のというのだ。
「なりたいな」
「じゃあお家に帰っても」
「ああ、今夜ちゃんこなんだよ」
「ちゃんこ鍋ね」
「母ちゃんにも言ったんだよ」
「今お話していることを」
「そうしたらな」
 鳴海はかな恵に真面目な顔で話した。
「作ってくれるってな」
「言ってくれたの」
「ああ、ただずっとな」
「おばさん身体にいいもの作ってくれるわよね」
「そうなんだよな」
「栄養たっぷりの」
「味噌汁にしても野菜や茸かなり入れてくれるしな」
 よく食卓に出るこれもというのだ。
「豚汁もよく作ってくれるし」
「蛋白質も多いわよね」
「牛乳もいつも冷蔵庫にあるしな」
「鳴海っちに健康になる様にって」
「それでな」
 鳴海はさらに話した。
「今夜はな」
「ちゃんこ鍋ね」
「それなんだよ、ソーセージにベーコンに」
「西洋風?」
「何でも安かったからな」
 経済的な理由でというのだ。
「どっさり買ってな」
「ちゃんこ鍋に入れて」
「あと白菜とか葱とか春菊入れて」
 そうした野菜類もというのだ。
「椎茸とか舞茸入れてお豆腐も」
「入れるのね」
「糸蒟蒻もな」
 こちらもというのだ。
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