第八幕その七
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「こうしてね」
「船に出て海を見られて」
「それでね」
「嬉しいのね」
「とてもね。食べものも美味しくて」
そうしてというのです。
「海も見られて」
「嬉しいわね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「何かね」
おばさんはこうも言いました。
「この香りは」
「海の香りね」
「私達が殆どね」
「その中にいたことはなかったわね」
「だから」
それでというのです。
「このこともね」
「嬉しいのね」
「とてもね」
こう言うのでした。
「本当にね」
「そうよね」
「わしは海で暮らしていたから」
キャプテンはそれでと答えます。
「いつもこうしてね」
「海に出るとよね」
トロットが応えました。
「自然とよね」
「心が弾んでね」
「楽しくなれるわね」
「凄くそうなるよ」
こうトロットに答えます。
「本当にね」
「そうよね、キャプテンさんは」
「港町にいても」
それだけでというのです。
「嬉しいしね」
「そうよね」
「いや、海はね」
「まさにキャプテンさんの場所ね」
「本当にね」
「この海が外の世界につながっているから」
ハンクも海を見ています、そのうえで言うのでした。
「僕達もオズの国に来られたね」
「ええ、ただね」
ベッツイはハンクに答えました。
「今はオズの国の海の周りにはね」
「魔法がかけられていてね」
「お空にもでね」
「外の世界からは中々辿り着けなくなっているね」
「オズの国の領海に入っても」
「そのまま素通りするみたいになってね」
「オズの国にはね」
今自分達がいる世界にというのです。
「入られないのよ」
「そうだね」
「お空からもで宇宙から見ても」
「ただ海に見えるね」
「だからね」
そうなっているからだというのです。
「簡単には辿り着けなくて」
「見付けることもだね」
「出来ないのよ」
「そうなっているね」
「かなり広い大陸だけれど」
エリカはオズの国全体を指して言いました。
「普通は見えないし辿り着けないのね」
「そうなの、物凄く運のいい人が来られるのよ」
オズマが答えました。
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