第八話 人の姿でその四
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「だしがよく滲み込んでいてな」
「いいですね」
「ああ、そして食ってな」
「お酒も飲みましょう」
「夜だしな」
「はい、楽しんで」
六人でこんな話をしながらおでんを食べて酒を飲んでいった、そうして楽しんでいたがお互いに気付かなかった。
ギルは母船に帰ってからだ、こんなことを言った。皆元の姿に戻っている。
「店にゴーカイジャーの連中に似た奴等がいなかったか」
「そうでしょうか」
「そんな気がしたが」
こうインサーンに話した。
「俺の気のせいか」
「そうではないでしょうか」
「まあいたとしてもです」
ダマラスがこう言った。
「店の中ですし」
「戦うことはなかったしだな」
「いいかと」
「そうだな、ではな」
「はい、何もです」
「思うことはないな」
「彼等がいたとしても」
おでん屋にというのだ。
「別に」
「それではな」
「それよりもです」
ダマラスはさらに話した。
「兵達にです」
「そうだ、おでんをだな」
「レシピを教え」
「食材もだな」
「そして日本酒のこともです」
こちらのこともというのだ。
「是非です」
「教えてだな」
「皆がです」
「楽しめる様にしないとな」
「はい」
こうギルに言うのだった。
「ここは」
「ではすぐに伝えよう」
ギルは即決した。
「その様にな」
「それでは」
「いいことです、これで皆喜びます」
バリゾーグも言ってきた。
「美味いものを知れて」
「そうだな」
「しかもおでんは特に高くないです」
そうした料理であることも話した。
「ですから」
「尚更だな」
「皆に教えましょう」
「寒い冬には丁度いいしな」
「その様に」
「おでんはいいものだ」
ネロも一行の話を聞いて述べた。
「わしも一度食べたが」
「美味かったですね」
「実にな」
バリゾーグに機嫌よさそうに答えた。
「酒にも合うしな」
「日本酒に」
「いや、わしはワインだった」
こちらの酒だったというのだ。
「白ワインだったが」
「合いましたか」
「実にな。だが日本酒も美味いか」
「そうです」
バリゾーグは礼儀正しく答えた。
「これが」
「そうなのだな、では今度飲んでみよう」
「和食には日本酒ですね」
クバルも話に入ってきた。
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