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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
やんごとなくあたしは、助ける
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も。じゃあカウベルと搾乳器取ってきますね。」
「あるんですか!?!?」
とまぁ、
そんな日々が何日か続いていた時の話である。
「避難命令…?」
ある時ここら一帯に、避難命令が出たのだ。
「避難って、なんで?」
「シェヘラザード様からお聞きしました。なんでも近いうちに戦争≠するのだとか…。」
「せ、戦争!?」
香子の口から物騒なワードが出てくる。
三笠孤児院の子守り役、シェヘラザードから聞いた話によれば、避難命令を出したのはあの三笠孤児院の院長さん。
なんでも葛城財団からの交渉を突っぱねたところ、交渉決裂となり戦うことになったらしい。
「交渉って…。」
「あいつらのことサ。どうせ一方的な要求に決まってる。」
北斎さんはそう言って、不満そうな顔をしながら煙管を吸っている。
「あの…北斎さん。」
「ああ悪い。図書館は禁煙だったナ。」
そうして外へ出ていく彼女。
避難命令が出ているのなら、それは大人しく従うべきだろう。
だけど、
「相手、葛城財団って言ってたんだよね?」
「香子はそう聞いております。」
「そっか…」
そうなると、ここではいそうですかと避難命令を聞いている訳にもいかない。
理不尽に人のサーヴァントを奪い、多くの人間を不幸にしてきた葛城財団。
そいつらに、一矢報いたい。
いや、思うがままに言うのなら嫌がらせがしたい。
「僕は、行くよ。」
「…?」
そう思っていると、舞が口を開いた。
「舞…?」
「避難しろって言われてるけど、僕は行く。葛城財団と戦う。きっとそれはお栄ちゃんも同じ意見だと思う。」
いつになく見せた真面目な顔。
ニコニコ柔和な表情とアヘ顔とトロ顔と犬の真似したスケベな顔しか見せたことは無かったけど、彼もこんな顔できるのかと思うくらい、鋭い眼差しだった。
「アンタにそこまでさせる理由があるんだね。」
「うん。けじめ…みたいなものかな。」
「けじめかぁ…。」
北斎さんから話は聞いている。
彼と北斎さんは別の世界からやってきた異世界の人間だということ。
そしてこちら側に来る際、葛城恋を事故ではあるものの連れてきてしまったこと。
それに関しては2人ともかなり責任を感じていた。
「きっと大きな戦いになる。そうなると奴だって顔を見せに来るはずだよ。」
「そうだね…それに、財団のトップの顔をぶん殴りたい気持ちは舞だけじゃないよ。」
それとだ。
「言っちゃ悪いけど…兄貴を本気で殺る事に関して後ろめたさみたいなのはないんだね。」
「うん。」
彼と財団代表は、血の繋がった実の兄弟だった。
あたしはあたしで、まだ両親に後ろめたい気持ちは全くないと言え
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