第百二十二話 人間としての差別その十三
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「そうだったのよ」
「それで広島の人にもなの」
「極悪人だったってね」
「言われてるのね」
「善政敷いてたらしいけれど」
領民には名君であった様である。
「敵にはね」
「どんな汚いこともやったのね」
「ヤクザ屋さん真っ青のね」
「広島ってヤクザ屋さんよね」
実加もこのことは知っていた。
「映画にもなってる」
「そう、もうヤクザ屋さんっていうとね」
「神戸かあそこよね」
「そこまで有名だけれど」
「そのヤクザ屋さん真っ青な位だったのね」
「もうね」
それこそというのだ。
「汚かったけれど」
「生贄はさせなかったのね」
「代わりに文字を刻んだ石で」
それで以てというのだ。
「やったのよ」
「立派ね」
「そうよね」
「悪いことしても」
「それでもよ」
「ちゃんとそうしたこともしたのね」
「あの人はね」
毛利元就はというのだ。
「生贄、人柱はね」
「させなくて」
「その代わりによ」
「そうした石を入れたのね、ずっといいわね」
「松江城のお話よりもね」
「それで生贄とかに差別があったら」
そうであるならというのだ。
「最悪ね」
「私もそう思うわ」
理虹も否定しなかった。
「そうだったらね」
「そうよね」
「ネイティブの人達のお話といいね」
「人柱といい」
「差別でそうなるってことは」
「絶対に駄目よね」
「本当にね」
こうした話を姉妹でもした、ゲームは楽しんでいたが理虹はそれと共に差別についても考えてたのだった。
第百二十二話 完
2024・2・15
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