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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギアAXZ編
絶唱しない四方山話
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。彼女の存在に気付いたサンジェルマンがそちらにも軽く会釈すると、奏はそれに手を上げて答える。
その後、サンジェルマンと弦十郎はあれやこれやと話し合い、カリオストロ達はその間近くの椅子に座ってあおいが淹れてくれたコーヒーを飲みながら待っている。奏も渡されたコーヒーをチビチビと飲みながらそれを眺めていたが、2人の話が終わった頃合いを見計らって前々から気になっていた事を訊ねた。
「……そう言えばさ、一つ気になってた事があったんだけど……」
「ん? 何かしら?」
「何でサンジェルマンは、あんなに颯人の事を気に掛けてたんだ?」
彼女が今後来たるジェネシスと結社の戦いに備えて過去の因縁や確執を乗り越える為に颯人を欲したのは知っている。だがそれにしたって入れ込み過ぎていると奏も感じていた。ただ単に新たな結社の一員としたかった……と言うには、奏にはサンジェルマンが颯人に対して親身になり過ぎているように感じたのだ。
奏の問いに、サンジェルマンがギクリと固まった。焦りを示す様に額には薄っすらと汗が浮かび、視線も右へ左へと泳ぎ始める。その反応だけで奏は、サンジェルマンのこれまでの行動に何か裏がある事に気付き疑惑の目を向けた。もしや颯人の事を狙うのには別の思惑もあったのではないかと疑いだしてしまったその時、カリオストロが大きな溜め息と共に口を開いた。
「あぁ、それね〜。正確にはあの坊やじゃなくて、坊やの父親が関係してるのよ」
「お義父さんが?」
あれ以来奏は輝彦とアリスの事を義父・義母と呼んでいる。と言うかそうする様に2人から言われたのだ。最初はぎこちなかったが、今では普通にそう呼ぶ事が出来ている。
それはそれとして、要らぬ事を吹き込もうとしているカリオストロをサンジェルマンは慌てて止めさせた。
「ちょ、まっ!? 待ちなさいカリオストロッ!?」
「もう、そろそろバラしてもいいんじゃないの? どっちにしろもう後戻りはできないんだから」
「なになに? どういう事?」
「端的に言えば、サンジェルマンは昔輝彦にフラれたワケダ」
あっさりとサンジェルマンと輝彦の過去をバラしたプレラーティ。その内容に奏だけでなく弦十郎や朔也、あおいらも思わず目を見開いた。
「フラれたッ!? サンジェルマンが? お義父さんに?」
「違うッ! そもそも告白すらしてないわッ!」
「する前に、アリスに持っていかれちゃったのよね?」
より詳しい話を聞くと、過去の輝彦は何でも手品師として活動する一方、魔法の力を使って義賊的な活動で弱い立場、虐げられる立場の人々を救って回っていたらしい。たった1人で世界に立ち向かわんとするその姿にサンジェルマンは感銘と憧れを受け、圧倒的年下であるにもかかわらず彼に惹かれたのだとか。だがそれを自分
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