第三百四十一話 三州を掌握しその五
[8]前話 [2]次話
「それではです」
「やってくれるな」
「それでは」
「これから本格的にや」
トウェインはあらためて言った。
「戦力を集結させてな」
「物資もですね」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「戦うで」
「そうしますね」
「やっぱりこうした時は鉄道とトラックやな」
その二つだとだ、トウェインは話した。今彼の頭の中ではアメリカ西部をその二つが動き回っている姿があった。
「迅速に移動と輸送が出来てるわ」
「そうですね」
エリカがまさにと応えた。
「馬や徒歩とは比べものになりません」
「多くの人やものが多く速くな」
「動きますね」
「そうなるさかいな」
だからだというのだ。
「こんなええもんはないわ」
「そうですね」
エリカもその通りだと答えた。
「まさに血流か川の流れです」
「それも大きいな」
「はい、ですから」
「敵はわい等程どっちも普及してへん」
デリーロ達の方はというのだ。
「鉄道もそうやが」
「特にトラックですね」
「自動車の普及がや」
大量生産を基とするそれがというのだ。
「それをさせてるな」
「このことも大きいですね」
「デリーロ達の方にも車はあるが」
「大量生産には至ってへんですね」
「あと少しや」
それが可能になる状況に達することはというのだ。
「ほんまな、ただその車も」
「旧式ですね」
「言うならな」
トウェインは一呼吸置いてからあらためて話した。
「今のデリーロ達はフォード社が大量生産に入る前や」
「ああ、あの頃ですね」
そう聞いてだ、ホイットマンは納得した様に頷いた。
「あの頃のアメリカですね」
「起きた世界のな」
「それまで自動車は金持ちの道楽でした」
「そんな代物やったが」
「それがフォードが出て」
そうしてであったのだ。
「自動車の大量生産を開始して」
「自動車が一気に普及したな」
「かなり安くなり」
「そうなってな」
「アメリカも発展しましたね」
「まさにそうなるや」
トウェインはホイットマンに真剣な顔で話した。
「一歩手前や」
「今のデリーロ達は」
「そや」
まさにというのだ。
「ほんまな」
「あと少しですね」
「しかしそれが出来てもな」
「旧式車ですね」
「それこそフォード社が最初に大量生産した様なな」
「そうしたものですね」
「そやからな」
そうした性能の自動車だからだというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ