第八幕その五
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「楽しみましょう」
「それではな」
「そしてね」
ドロシーはさらに言いました。
「夜も楽しみましょう」
「いや、こんなに色々なお料理があるなんてな」
おじさんは唸りました。
「思わなかったよ」
「魚介類の種類もよね」
「そうだよ、村にいたら」
「畑のお野菜と村の果物と」
「お肉と卵に乳製品ばかりで」
「魚介類は食べないわね」
「カンサスからだよ」
まさにというのです。
「それは変わらないよ」
「そうよね、けれどね」
「こうして色々食べられるんだな」
「そうなの、この通りね」
「そうなんだな」
「それでね」
「夜もだね」
ドロシーに言いました。
「楽しむんだね」
「そうしましょう」
「それではね」
「いや、それにしても美味しいわ」
ドロシーも鮟鱇鍋を食べて言いました。
「鮟鱇はね」
「身体もあったまるな」
「お鍋だしね」
おじさんもおばさんも言います。
「お葱やお豆腐もいいが」
「白菜や糸蒟蒻や茸もね」
「それで鮟鱇もね、ただ調理は難しいらしいわ」
ドロシーはこのお話もしました。
「中のお汁の癖が強くて」
「それでか」
「そのお汁を出したらいけないのかしら」
「そうなの、だかr普通のお魚とはね」
「違うか」
「そうした調理になるの」
「そうみたいよ、これがね」
お二人にこのお話もします。
「けれどその介がある位ね」
「この通りだな」
「美味しいのね」
「そうなのよ」
実際に食べつつ言います。
「この通りね、あと海鼠のコノワタもどうかしら」
「コノワタ?」
「海鼠の内臓なの」
おじさんにすぐに答えました。
「そちらもね」
「美味しいんだな」
「だからおじさんとおばさんが」
お二人がというのです。
「食べてね」
「それではな」
「いただくわね」
「そうしてね」
こうお話してです。
お二人はそのコノワタも食べてみました、するとです。
「ああ、海鼠自体も美味しいが」
「コノワタも美味しいわ」
「こちらもいいな」
「最高ね」
「そうでしょ、内臓も美味しいのよ」
ドロシーは今はその海鼠を食べつつ答えました。
「海鼠はね」
「そうなんだな」
「全部美味しいのね」
「だからいいのよ、オズの国に来なかったら」
そうでなければというのです。
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