第二章
[8]前話
四匹の子犬達を保護した、そして獣医に診察してもらい食事を与え健康管理に気をつけながらだった。
里親を探した、その中で。
子犬を預けたホームレスの男性を探した、ナカムラは見付かったその人に対して穏やかな声で話した。
「あの子達は今我々が預かってです」
「保護してくれているんですか」
「はい」
中年の白人男性の彼に答えた。
「そうして里親を探しています」
「里親もですか」
「はい、それでなのですが」
さらに言うのだった。
「よかったら何時でもこちらに来て」
「施設にですね」
「あの子達と会ってくれますか」
「そうしていいんですね」
「はい」
笑顔での返事だった。
「貴方が助けてくれたのですから」
「ですが助けているのは」
「きっかけは貴方ですよ」
「こちらに預けたので」
「はい、ですから」
それ故にというのだ。
「どうぞ」
「有り難うございます」
男性は嬉し泣きしそうな顔で応えた、そうしてだった。
実際に仕事が終わると毎日子犬達のところに来て彼等と会った、子犬達は四匹共雄でそれぞれベン、スミス、トミー、オジーと名付けられ。
里親が募集され程なく四匹揃って街の心ある人に家族に迎えられた。男性はその話を聞いて彼等と会った。
「幸せになるんだぞ」
「ワン」
「ワンワン」
「ワオン」
「ワフゥ」
四匹は明るく応えた、そしてだった。
その家に入った、そして男性も。
「そうですか、お家がですか」
「決まって。働いていましたし」
男性は施設でナカムラに話した。
「ずっと。今もそうで」
「家賃も支払えるので」
「教会が助けてくれました」
「それは何よりですね」
「本当によかったです」
「子犬達を助けて」
ナカムラは笑顔でだ、男性に言った。
「貴方もですね」
「そうですね」
「命を助けたならば自分が助かる」
「神が助けてくれますね」
「はい、そうですね」
「そう思うと助けてよかったですね」
「全くですね、では貴方も幸せになって下さい」
男性に笑顔で言った、そして彼と握手もした。その手は何よりも温かかった。
子犬達を救った優しい人 完
2024・3・22
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