§XX お久しぶりの閑話です
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来るってことは兄弟仲が良いのか。ふーん」
別にどうでもいいのだけれど。他の家と違って親でなく兄が迎えに来るのが意外だ。兄といえども未成年。こんな時間に迎えに来させる、ということは両親が忙しいのだろうか。それともシスコンな兄か。そんなことを思っていた矢先の事だった。
「やっほ、久しぶり」
女神が、いた。
「お久しぶりです、義姉さん」
姉!? 彼女にはあんな美人な姉がいたのか!
「誰だあれ……」
「嘘!? ーーちゃんのお姉ちゃん芸能人か何か!?」
気づけば周りも騒々しい。当たり前だ。こんな田舎でお目にかかれないような超絶美少女。注目されない方が嘘というもの。
「全然似てねぇ。それいや兄貴の方もそうだけど」
だが兄以上に姉の方は似ていない。兄は(昼間に見た)言動さえ除けばそこらにいそうだ。だが、姉は別だ。こう言っては失礼だが格が違う。腰まで届く濡羽色の髪は艶やかで、深い赤の双眸は美しく。いや、声も、立ち振る舞いもだ。つまるところ、美しいのは存在のその全て。
「……」
オマケに、でかかった。何とは言わないが。服の上からでも立派に自己主張しているそれは、自分も含めて男子全員がガン見していることだろう。クラスの女子とこうも違うのは、学年が違うからか? いやそれだけでこんなに変わるものか……?
「兄さん。迎えに来てくれるのは嬉しいですけど……義姉さんまで連れてくるのは危ないと思いますよ? もう遅いですし。何かトラブルがあった時、義姉さんを守れると思えないんですが」
「あーごめんごめん、れーとさん最初は一人で迎えに行くって言ってたの。恵那が勝手についてきちゃっただけ。それにれーとさん危ない所避けてくれるから大丈夫だよ」
至極正論を述べる彼女と兄のフォローに走る姉。おい兄情けないぞ。女に庇われるな。そして心の中で彼も彼女に同意した。パッとしない顔、ヒョロい体躯。不良にあったら姉を奪われてボコボコになる未来しか見えない。そんなんでよくこんな美人を連れて外に出ようと思ったな。不良もいないような田舎で感謝するがいい。
「私の迎えにかこつけてデートするのやめてもらえます? 私くっそお邪魔虫パターンじゃないですか」
は? デート?
「ねぇ、その人たちお姉ちゃんとお兄さんなの?」
「あー、ちょっと違います。こっちの冴えない男性は私の兄です」
「ねぇちょっと酷くない?」
「兄さんは黙ってて。こっちは兄さんの彼女です」
「か、かの……ッ!!?」
瞬間、全員の心が一致した。クラスメイトだけでなく、店にいた他の客や店員さん含めてだ。ウケる。いや嘘。全然面白くない。コイツが???彼氏???そんなの信じられるものか!!!
「「「はあああああ
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