第23話:勇者の計算外その5
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りもレベルが上である為、効果を及ぼせません》
え?
僕はいつ誘惑の魔眼を使用した?
と言うか効かない!?
んだとっ!?またなのか!
「皆の者、そのくらいにしたらどうじゃ」
「長!」
「勇者よ。帰るがいい。ここはお前の来る場所ではない」
「ふざけるな!僕に妖精の粉を渡せ!」
老人は「愚かじゃな」などと首を横に振る。
直後に、フェアリー達が石を投げ始めた。
奴らは「帰れ」を連呼する。
苛立ちが頭の血管を破裂させそうだった。
皆殺しにしてやりたいが、動きが速すぎてそれもできない。
このままではただのサンドバッグだ。
仕方がない、ここは撤退する。
「起きろ!退くぞ!」
「うっ!?セイン!?」
3人を蹴って起こす。
攻撃は止んだが帰れの大合唱は続く。
僕が何をしたって言うんだ!?
あー、イライラが止まらない!
ノノ・メイタperspective
僕達は……勇者セイン様が率いる白ノ牙の称賛の声を聴きにバルセイユに行った筈なのに、ツキツバさんが勇者セイン様の名前を聞いただけで怒って僕達を襲ってきた男性達を殺してしまい……
「申し訳ありませぬ。某達を匿ってくれて」
「いやいや。偉大なる種族のお力になれて光栄ですじゃ」
取り敢えずは正当防衛と視なされて仮釈放となったのですが、バルセイユの機嫌が変わる前に逃げようと言う事で、フラウさんの案内でフェアリーの隠れ里に逃げ込む事になったのです……
うっ……ううっ……
何で……
僕はただ、みんなで勇者セイン様の素晴らしさを理解しようとしないセツナさんを説得しようと言ったのに……
どうしてこうなった。
僕が想定外の展開に泣き崩れていると、結界の外で警備していたフラウさんが戻って来た……
「ただいまー」
「フラウさん、外の方はどうでしたか?」
だが、フラウさんの口からまた想定外の言葉が出た。
「あれは辞めた方が良いわ。あいつは勇者じゃないわ」
え?
何でフラウさんがセイン様反対派に回ったの?
「でも、勇者に選ばれたのはセイン様でしょ?」
「そこが解んないのよ。アイツを勇者に選んだ王や神々は人を見る目が節穴なのかしら?」
それを聞いたセツナさんがドヤ顔で言い放った。
「これで解ったろフラウ!あのウンコセインにツキツバやノノの力が渡る事態がどれだけ最凶最悪かが」
僕が必死に釈明する前に、フラウさんがとんでもない事を言ってしまいました。
「そうね。偉大なる種族であるツキツバ様とは雲泥の差だったわ」
何で!?
「でも!魔王を斃せるのは勇者であるセイン様だけなんだよ!」
フラウさんは何故か首を横に振った。
「いるわよ。魔王と戦うべき存在が」
「だーかーら!それが―――」
セツナさんが僕の説得を遮った。
「ツキツバ・ギン
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