第二章
[8]前話
「将方さん見るなんてね」
「思わなかったわね」
「修学旅行でね」
「金閣寺とか行くのはわかってたけれど」
「映画村にも行くけれど」
その将方が収録の為に向かうであろうそこにもというのだ。
「けれどね」
「いや、こんなこともあるのね」
「凄いわね」
「本当に」
「サイン欲しいけれど」
奈央はその彼を見つつ言った。
「けれどね」
「色紙なんて持ってないしね」
「サインペンもね」
「じゃあそれは諦めるしかないわね」
「残念だけれどね」
「そうね、そんなことお話してる間に」
将方を見て言うのだった。
「もうね」
「将方さん車に乗ったわね」
「大きな車ね」
「あれリムジンじゃない?」
「あれで映画村に行くのね」
「そうね、映画村に行ったら」
奈央は希望を抱いて言った。
「そうしたらね」
「会えるかもね」
「そこでね」
「じゃあそのことも期待しながら」
「映画村行きましょう」
こんな話をしてだった。
奈央達はバスに乗って自分達の宿泊先のホテルに向かった、その時には将方を乗せた車は何処かに行っていた。
そして映画村に行ったが。
「いないね、将方さん」
「そうね」
「ネッシーはいるけれど」
「会えないわね」
収録自体が行われていなかった、それでだった。
奈央達は彼に会えなかったことを残念に思った、だがそれでも家に帰ると家族に観光よりも先に彼のことを話した、目を輝かせてそうしたのだった。
朱額旅行で注目された人 完
2024・3・21
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