第二章
[8]前話
「それで、です」
「即座にですね」
「取引を止めました」
「そうでしたか」
「あの二人は欲は深いですが」
その社長と副社長はというのだ。
「邪悪と言っていい」
「そうした連中で」
「モラルもなく」
そうであってというのだ。
「また能力もです」
「ない」
「そのことがわかっていたので」
だからだというのだ。
「即座に取引を止めました」
「あの二人が社長副社長になった時点で」
「そうしました」
「そうだったんですね」
「それであの企業ですが」
キーンは親子丼を食べつつ自分の向かい側の席にいる栃木に話した。
「会社再生法の適用を受けますね」
「そうなる様ですね」
「前社長が戻って」
「そうなりますね」
「前社長は今回は迂闊でしたが」
経営陣を追い出されたことはというのだ。
「出来た人で経営能力もあるので」
「しかも人望もありますね」
「モラルも。ですから」
そうした人物だからだというのだ。
「再びです」
「取引をしていきますか」
「そうしましょう、いい人達と取引をする」
「それが大事ですね」
「経営は」
親子丼を食べながらにこりと笑って述べた、栃木も食べているそれは京都の料理らしくまずは味が非常に薄かった、だが。
食べた後で香りが口の中に漂い風味が支配した、それで言うのだった。
「後でわかります」
「どうなるかは」
「はい、企業も」
「どういった人が経営者になったかで」
「徐々にわかります」
「いい人ならよくなって」
「悪い人なら悪くなると」
その様にというのだ。
「京都の料理と同じです」
「我々が食べた親子丼と」
「そういうことです」
笑顔で言った、そして会社に戻って仕事をするのだった。キーンは会社に戻るとすぐにその企業に電話を入れた。
前の社長を追い出すと 完
2024・3・21
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