第20話
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ても危険よ。アラミスは名門――――――どうして多忙な学生生活の合間にこんな事をしているの?」
「わ、私は………」
エレインの問いかけに対してアニエスは複雑そうな表情で答えを濁してヴァンに視線を向けたが、ヴァンは答えを任せるかのようにアニエスに視線も向けず何も言わなかった。
「……詳しいことは言えなくてすみません。ですが私には、ある事情があります……その事情は私を縛り、萎縮させ、色々なものを諦めさせるものでしたが……ヴァンさんに相談して、お仕事に関わらせてもらって、フェリちゃんとも出会えて――――――世界が広がった気がするんです。本当に自分がやりたい事、……在りたいと思える自分――――――完全にとはとても言えませんが少しずつ見えてきたものがあります。……他にも直接的な事情もありますけど、それが、お手伝いしている最大の理由です。」
「…………………」
「アニエスさん……」
「ハン………」
アニエスの話を聞いたエレインが目を伏せて黙り込んでいる中フェリは静かな表情でアニエスを見守り、ヴァンは鼻を鳴らして黙り込んだ。
「……納得はできないけどこの場に貴女を説得するのは難しそうね。わかった――――――今回の件についてはこれ以上の口出しは控えるわ。ただし、くれぐれも慎重に行動すること。――――――フェリさん、貴女もよ?」
「は、はいっ!」
「了解です!」
「そうそう、怖〜いお姉さんの助言はちゃんと聞かないとなぁ。」
エレインの忠告にそれぞれ頷いた二人にヴァンは笑顔でエレインの忠告に同意したが
「当然、貴方もよ?」
「はい………」
威圧を纏ったエレインに微笑まれると疲れた表情で肩を落として答えた。
「お待たせしました――――――デザートの三不粘でございます。」
するとその時料理長がデザートをヴァン達の所へと持ってきた。
「来たかっ!」
好物であるデザートの登場にヴァンは思わず嬉しそうな表情で声をあげた。
「わぁ、綺麗な金色ですね。それに不思議な形……」
「プルプルしてます……!」
興味津々でデザートを見つめていたアニエスやフェリはデザートを一口口にした。
「……!この食感……」
「〜〜〜っっ〜〜………」
「ふふ……甘さも絶妙ね。」
「三不粘……皿につかない、箸につかない、口につかない幻のデザート……濃厚で香ばしい味わいなのに少しもくどくない優しい甘さ、そしてこの不思議な食感……!――――――うおおおおおっ!こいつはデザート界の民主革命やでええっ!!」
アニエス達がそれぞれデザートの美味しさを味わっている中真剣な表情で詳しく解説をしたヴァンはその場で声を上げた
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