第百二十二話 人間としての差別その四
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「アメリカ人とはね」
「みなされていないのね」
「今はましになっていても」
「まだまだなのね」
「そうよ、カナダから見てると」
そうしていると、というのだ。
「アメリカの歴史の事情があっても」
「かなりなのね」
「ええ、まあその歴史の事情もね」
これもというのだ。
「実際はね」
「アメリカが侵略してるし」
「それで居留地に押し込めた訳だから」
彼等の絶滅さえ念頭に置いていた、騎兵隊にしてもカーター将軍に見られる様なことをしていたのだ。
「酷いことよ」
「そこまでの差別があるのね」
「ええ、カナダも差別あるけれど」
「ネイティブの人達に」
「アメリカはかなりよ」
「そうした現実があるのね」
「ええ、ただね」
こうもだ、カナダの娘は理虹に話した。
「カナダって広いけど寒いでしょ」
「そうしたお国柄よね」
「それで森とか多くてネイティブの人達もね」
「森で暮らしていたりして」
「イヌイットの人達もいるけれど」
アメリカのアラスカ州でも暮らしている。
「あまり手に入れてもって場所だったから」
「侵略しなかったのね」
「結構なあなあでね、アメリカもアラスカだとそうだったし」
イヌイットを差別していたがネイティブアメリカン達に対する様な民族浄化を含んだ迫害は行っていないのだ。
「いい場所に暮らしてなかったから」
「そこまでしなかったのね」
「そうした現実もあるのよ」
「そうなのね」
「カナダはね、だからオリンピックでもね」
「カナダっていうと冬ね」
「そう、そっちのオリンピックでもね」
所謂冬季オリンピックでもというのだ。
「ネイティブの人達出たのよ」
「そうだったのね」
「ええ、カナダとアメリカじゃ事情が違うわ」
「アメリカのオリンピックだとね」
理虹は難しい顔で話した、廊下を共に歩きつつ。
「ネイティブの人達出たかしら」
「記憶にないでしょ」
「あそこまで色々な人がいてね」
そうしてというのだ。
「民族も人種も文化も多彩なのに」
「宗教もね」
「そうなのに」
「でしょ?それでもなのよ」
アメリカではというのだ。
「ネイティブの人達はね」
「アメリカ人じゃないっていう位差別されてるのね」
「居留地今もあるし」
アメリカにはというのだ。
「そこから出る人もね」
「いないの」
「あまりね、アフリカ系の人はそんなことないでしょ」
「普通にアメリカ社会にいるわね」
「キング牧師みたいな人も出たしね」
マーチン=ルーサー=キング牧師である。アフリカ系アメリカ人の権利拡大に多大な貢献をした人物である。
「ネイティブにもそんな運動あるけれど」
「弱いのね」
「認められないところがね」
これがというのだ。
「あるのよ」
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