第二章
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「それでお話も聞かせて下さい」
「その慎重さもいいね、それじゃあ」
「はい、それで」
こうしてだった。
真珠は熟考した、そして社長の話を何度も詳しく聞いた、すると社長が最初に言った通りなので独立した。すると。
「ベテランはトレードでなくてですか」
「そう、独立して系列で頑張ってもらって」
社長は独立した真珠と会って笑って話した。
「こっちは新人の娘売り出して」
「ベテランを売り出す分ですね」
「それでベテランの娘は業界知ってるし」
だからだというのだ。
「いい娘スカウトしてもらって」
「その娘を育てて売り出す」
「そうしてもらうんだ、だからだよ」
「私の独立をいいって言ってくれたんですね」
「うちはこうして声優事務所もやってるしね」
こちらもというのだ。
「それで真珠ちゃんもね」
「これからはですね」
「系列で頼むよ、本当に仕事は回してるね」
「はい、有り難うございます」
真珠は笑顔で答えた。
「マネージャーさんもそのままですし」
「やりやすいね」
「本当に。ただ事務所をそちらの事務所の近くにしたのは」
「連絡しやすい様にね」
「いざとなったらすぐ会える」
「そういう風にもしたんだよ」
社長は明るい調子で話した。
「そういうことだよ」
「そうですか」
「そう、あと変な事務所にいい娘いたら」
「こっちがですか」
「引き抜いてね」
そうしてというのだ。
「真珠ちゃんのところにも行ってもらうから」
「その娘も売り出すんですね」
「そうするから。勿論真珠ちゃんも変な事務所があったら」
それならというのだ。
「引き抜いてね」
「そいうさせてもらいます」
それならとだ、真珠も頷いた。そうしてだった。
独立してからも順調に仕事をしていった、やがてモデルだけでなく女優業もしていきそちらでもそれなりに成功し事務所自体も所属の娘を増やしていった。そして八条芸能とはずっと良好な関係であったが。
「いい娘にはこうして頑張ってもらうのもね」
「やり方ですか」
「そうだよ、ただ信頼出来る娘でないと」
社長は真珠がとある俳優と結婚すると話した時に祝福した後で話した。
「こうしたことはしないよ」
「信頼ですね」
「真珠ちゃんずっと不義理はしてないね」
「両親にも言われましたし」
独立を考えていた時に相談した時のことも話した。
「それで、です」
「そこもよかったから」
「だからですか」
「今もね」
「系列でいさせてくれますね」
「そうだよ、これからも宜しくね」
「こちらこそ」
笑顔でだ、真珠は応えてだった。
結婚の話を詳しくした、そして結婚してからもかつての所属事務所との関係は良好なままであった。
事務所から独立したいと思っ
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