暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第2章】第一次調査隊の帰還と水面下の駆け引き。
 【第5節】敵をあざむくには、まず味方から。
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
が初めてなんですけど」
 ヴィータ「なんだ。お前ら、無限書庫には、前にもヴィヴィオか誰かに連れて来てもらったことがあるのか?」
 ツバサ「はい。その際に、姉様の方からユーノ司書長にも御紹介いただきまして」
 はやて「ああ。それで、昨日は挨拶に行っとったんか」
 ツバサ「はい。何やら急ぎの調べ物とかで、随分とお忙しそうでしたから、本当に御挨拶だけになってしまいましたが」
 カナタ「偶然、リエラ姉さんと出くわしたのには、ちょっと驚きましたけどネ」
 はやて「ああ。私も先日、ユーノ君から聞いたんやけど。なんや、リエラちゃんも今では随分と有能な助手になっとるらしいなあ」


 そんな会話の後、はやてとヴィータは軽めの朝食を手早く切り上げて、その食堂を後にしたのですが……。
 実は、「この食堂での四人の会話」を別室で盗聴していた人物がいました。
 その人物とは、ライガン・ゴウラン独立捜査官です。彼は一部始終のデータをすぐに何処か別の場所へと送信したのでした。

 その一方で、はやてとヴィータは前後に並んで廊下を歩きながら、他人(ひと)に聞かれないように念話で会話を続けていました。
《なんや、悪かったなあ、ヴィータ。予定した「台本」とは随分と違う展開になってもうて。》
《いいよ。あたしもアドリブは苦手じゃねえ。……と言うか、あたしの一番面倒なセリフは、ツバサが代わりに言ってくれたからな。まあ、楽な芝居だったよ。……小児(こども)(だま)すのは、ちょっと気が引けたけど……。》
《その件に関しては、後であの二人にも謝っとこうか。……ところで、リイン、あちらさんの様子はどうや?》
 すると、別の場所から、すかさずリインの思念が届きます。
《やっぱり、例の捜査官に盗聴されてました。データはすぐに何処かへ送られたみたいですが、具体的に何処へ送られたのかまでは、ちょっと……。》
《まあ、それはええよ。取りあえず、これで「仕込み」は上々や。……こんな小細工はむしろ無駄に終わる展開になってくれた方が、ホンマはええんやろうけどなあ……。ほな、私は、ちょぉユーノ君と内緒話、してくるわ。リイン、出航準備の方は頼んだで。》
《はい。お任せです!》
《そっちの話も何か進展があったら、ちゃんとあたしらにも聞かせてくれよ。》
《ああ、もちろんや。……とは言うても、今日はまだ進展があるかどうか。さしものユーノ君も、今回ばかりはキビしいやろうなあ……。》


 一方、カナタとツバサは、先の会話で少しばかり(だま)されていたことにも気がつかぬまま、はやてとヴィータよりも少しだけ遅れて食事を終えました。
 しかし、食堂を出る際には、二人とも背後から相当に嫌な視線を浴びせかけられてしまいます。
 カナタもツバサもその種の感覚はかなり鋭い方でした。食堂
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ