【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第2章】第一次調査隊の帰還と水面下の駆け引き。
【第5節】敵をあざむくには、まず味方から。
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「大丈夫だから! 大船に乗ったつもりでいてヨ!」
そこで、双子はまた、シスターたちの方に向き直りました。
「それでは、イクスさん。セインさん。ファラミィさん。ユミナさん。ヴァスラさん。ウチの姉様を、よろしくお願いします」
「お願いします!」
双子が頭を下げると、四人のシスターは次々にこう応えます。
「ああ。こっちのことは任せときな」
「が……頑張ります!」
「ええ。どうぞ、お任せ下さい」
「ヴィヴィオさんの身柄は、自分が責任を持ってお護りします」
そして、イクスヴェリアの分身も精一杯に胸を張り、右の拳でその胸をポンポンと叩きました。
『任せておけ!』のポーズです。(笑)
こうして、カナタとツバサは15時すぎに教会側が用意した送迎車に乗り込みました。シグナムも(アインハルトと同様に自分の車を駐車場に置いて)アギトとともに「本職は衛兵と思しき男性」が運転するそちらの車に乗り替えます。
車は中央幹線道を南下し、やがて中心都市トスフェトカの郊外にある管理局の施設に到着しました。四人はそこで車を降り、転送ポートで〈本局〉へ飛びます。
そこからシグナムは別行動を取り、カナタとツバサはまずアギトに「局員専用の居住区画」へと案内されました。そのまま局員用の宿舎に二人部屋を割り当てられます。
双子は続けて、「第二次調査隊の隊員名簿への登録」や「無限書庫のユーノ司書長への挨拶」などを済ませた後、今度はアギトに加えてリインやミカゲも一緒に、局員用の食堂で楽しく夕食を取りました。
(この時点では、カナタもツバサもまだ『リインたち三人が、実は人間では無い』という特秘事項を知らされていません。)
それから、双子は割り当てられた部屋に戻り、そのままそこで一泊したのですが……実のところ、二人とも気分はもう「ワクワク」です。
そして、翌7日の朝、双子は身支度を整えると、まずは朝食を取るべく、昨晩と同様に「セルフサービス式」の局員用の食堂へと赴きました。7時前というのはまだ少し時間が早いのか、席はかなり空いていて奥半分は完全に無人となっています。
双子は特に知り合いも居ないので、わざと二人だけで奥の方に席を取ったのですが、しばらくすると、入口の方で何やら少しざわめきが起こりました。
何かと思って顔を上げて見ると、何と八神提督がみずから自分のトレイを手に、独りこちらへと歩いて来ます。
カナタとツバサは慌てて席を立ちました。
ツバサ「(頭を下げて)おはようございます、提督」
カナタ「お、お先にいただいております。(モグモグ)」
はやて「ああ。そんなに身構えんでもええよ。どうせ、これからしばらくは同じ船で暮らすんやから。もっと打ち解けた感じで行こう。……さあ。二人とも、座って、座って」
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