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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第2章】第一次調査隊の帰還と水面下の駆け引き。
 【第4節】ヴィヴィオの気持ちと双子の決断。
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当の理由」があった訳ですが……その話も、また「第二部」でやります。】

 すると、ヴィヴィオの背後に控えていたカナタとツバサが、愛する姉の苦しんでいる様子を見かね て、『ならば、代わりに自分たちが』と名乗り出ました。
「だって、提督! 兄様はボクらの『家族』だヨ! だったら、姉様も母様たちも動けない今、代わりにボクらが助けに行くのは、むしろ当然のことなんじゃないの? 家族って、そういうものでしょう?」
「提督も、昨年の『カルナージでの合同訓練』で、私たち二人の能力については、もうよく御存知のはずです。それに、私たちには、実際に『潜入捜査』の経験もあります。たとえ兄様や姉様の件が無かったとしても、私たちはただ単純に『能力的に適任』だと思うのですが……いかがでしょうか?」
 もちろん、カナタもツバサも『何とかして姉の心労を(やわ)らげてあげたい』という気持ちの方が中心なのですが、もう一つの理由としては、二人とも、ここ教会本部に来てからすでに一か月あまりが経ち、騎士団本部の直営地の中にずっと閉じこもり続けている毎日に、そろそろ耐え切れなくなって来たようです。

「まあ、確かに……ローゼンやったら、テロリストが来る心配も無いやろうし、私も『怪しまれずに潜入するには、もう何人か「小児(こども)のような姿をした局員」もおった方がええんかなあ?』とは思うてたけど……」
 それを聞くと、カナタはすかさず、こう勢い込みました。
「だったら、もうボクらで決まりじゃん!」
「えっ? あの……カナタ? ツバサ?」
 ヴィヴィオは思わず心配そうな声を上げましたが、二人の12歳児は自信ありげに、明るくこう言ってのけます。
「姉様は、そんなに心配しないで下さい。母親がそんなに気をもんでばかりいては、お(なか)の子供に(さわ)りますよ」
「そうそう。だから、姉様は安心して待っててヨ。兄様は必ずボクらが無事に連れて帰って来るからサ」

 それを聞いて、はやてもふと考えました。
(よぉ考えたら、カリムの話やと、ホンマに教会にいてもらわなアカンのは、ヴィヴィオだけなんやし……まあ、別にええのか。)
 はやては、ヴィヴィオや双子たちの側からは見えない場所にいるリインに念話で指示を出し、今「使用中」のものとは別の通信機を静かに操作させます。
「……それなら、一応は保護者の了解も取っとこか?」
「八神提督! 今、ママたちと連絡、つくんですか!?(吃驚)」
「極秘捜査の最中やから、普通には連絡、つかへんやろうけどな。ん〜。まあ、これはいわゆる、その……『将軍特権』ちゅう奴や」
【くどいようですが、『はやてが今、フェイトやなのはたちの部隊をも「(かげ)で」指揮している』というのは、まだ当分は高町家の娘たちにも秘密の話なのです。】

 そんな会話の傍(か
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