第七幕その九
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「それ以外のパスタもね」
「多くてね」
おばさんも言います。
「オズの国に来て驚いたわ」
「外の世界のアメリカではわし等がオズの国に行ってからかなり食べられる様になって」
「カルボナーラなんてものも出て来て」
「今じゃ色々あって」
「楽しめるからね」
「凄いな」
「本当にね」
夫婦でお話します。
「パスタだって」
「何かとね」
「そういえばドロシーさんも最初スパゲティ食べてなかったわね」
恵梨香はふとこのことに気付きました。
「オズの国でも」
「そう、食生活かなり質素だったよ」
カルロスも言います。
「パンとか果物はあっても」
「今みたいに色々食べていなくて」
ナターシャも言います。
「スパゲティも魚介類もだったわ」
「ペスカトーレとかイカ墨とか」
神宝は具体的なパスタのソースを挙げました。
「蟹のトマトソースとかなかったね」
「カルパッチョもフライもムニエルも」
ジョージは魚介類のお料理の種類を出しました。
「ブイヤベースもなくて」
「全部聞いたこともなかったわ」
「そうだったな」
ドロシーだけでなくおじさんも応えます。
「カンサスにいた頃は」
「そうだったわね」
「それが変わった、ましてこの街にいたら」
おじさんは言いました。
「魚介類は種類もメニューも多い」
「嘘みたいですか」
「ヘンリーさんからしてみたら」
「カンサスにおられた時から思えば」
「そうなんですね」
「夢みたいですか」
「嘘じゃなかったら夢だよ」
恵梨香達五人に答えました。
「まさにお伽の国だよ」
「そうですか」
「オズの国って実際にお伽の国ですけれど」
「食べものを見てもですか」
「嘘か夢ですか」
「それ位凄いですか」
「そうだよ、こんな舟遊びも」
それこそというのです。
「しなかったしね」
「基本娯楽って殆どなかったのよね」
ドロシーも言います。
「カンサスにいた頃は」
「毎日畑仕事をして家事をしてな」
「食べて寝てね」
「トトと遊ぶ位だったな」
「しかし充実していたからな」
だからだというのです。
「満足していたよ」
「そうだったわね」
「けれど今は今でな」
「こうした旅行が出来て」
「いいな、何か色々知って」
オズの国に来てからです。
「わしは本当に嘘か夢か」
「どちらかにいるみたいな」
「そうしたな」
それこそというのです。
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