第七話 冷静さを守りその四
[8]前話 [2]次話
「人の扱い方について」
「鞭だけじゃ動かないってことだろ」
ゼットが言ってきた、見ればギルに負けない位に傲岸な態度であるが目線は仲間である者達と同じである。
「つまりは」
「そういうことだね」
「そっちはかなりやってたな」
「うん、もう部下はね」
ヨドンナはまさにと答えた。
「ガゼルもそうだったけれど」
「駒だな」
「幾らでも代わりのいる」
ブランデーのバウンドケーキを食べつつ話した。
「そうしたものだってね」
「思ってだな」
「かなりね」
「粗末に扱っていたんだな」
「今思うとそうだったよ」
「それがよくないってことだな」
ゼットはヨドンナの言葉を受けて彼女に答えた。
「そんな風だったらな」
「後でだね」
「ああ、崩れてな」
そうしてというのだ。
「負けるんだよ」
「キラメイジャー達への敗因だね」
「その一つだったかもな」
「陛下は考えておられます」
グレッタが言ってきた。
「確かに」
「俺はか」
「はい、皇帝として」
「そうだといいがな」
「それでここにおられる方々ともです」
仲間である彼等と、ともいうのだ。
「親しくされておられますが」
「そのこともいいか」
「はい」
実にというの返事だった。
「素晴らしいことです」
「じゃあこのままいくな」
「むしろ以前よりもです」
グレッタはゼットにさらに話した。
「素晴らしくなっています」
「そうか?」
「お人柄が」
「俺も成長したってことか」
「そうですね、陛下は大きくなられました」
「人としてか」
「まことに」
こう言うのだった。
「そう思います」
「成長か。俺も成長しないとならないな」
ギルは二人のやり取りを聞いてぽつりと呟いた。
「今以上にな」
「ザンギャックの皇帝になられるからですか」
「それもあるが人としてだ」
ダマラスに紅茶を飲みながら答えた。
「今以上にだ」
「成長されたいですか」
「皇帝になるなら内は別にしてだ」
「人として成長されたいですか」
「そうだ」
こう答えるのだった。
「俺はな」
「今は、ですか」
「さもないと勝てもしない」
ダマラスにこうも言った。
「戦隊の連中にもな」
「ゴーカイジャーだけでなく」
「あいつ等もそうだしだ」
「他の者達にもですか」
「勝てない」
そうだというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ