暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第43話 鈴々山賊団
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
!どけ、どけっぇーーーーーー」

威勢の良い声が聞こえたので、その方向を見やると豚に乗った女の子が蛇矛を振り回して、子供達を先導して街の中心部を走り抜けていきました。

「待ちやがれぇーーーーーー!あの糞餓鬼どもが・・・・・・。毎度毎度、食い物を盗んで行きやがって・・・・・・」

中年の男が項垂れながら愚痴を言いました。

彼の言葉から察するに、先ほどの子供達は泥棒を働いたようです。

それも今回だけではないのでしょう。

「おい、あの子供達はなんなのだ」

「はぁ、あいつらか。この街の悪ガキだよ。悪ガキはどうでもいいさ。問題はあいつらじゃなくて張飛だ。賊に親を殺されて、街のみんなも大目に見ていたが、もう許せねぇ!」

男はもう我慢の限界だと言わんばかりに拳を振り下ろしました。

「お前、さっき張飛といったな!」

私は張飛という言葉に反応し、男に掴み掛かった。

「・・・ああ、あの豚に乗って先頭走っていたのが張飛だ」

男は私のいきなりの行動に混乱していました。

あの変な豚と蛇矛に既視感を抱いていたが、まさか先程の女の子が張飛だったとは・・・・・・。

張飛をスカウトするしかないです。

張飛が士官すれば、この街の人達も張飛に悩まされることがなくなると思います。

ふふ、はははははっ!

張飛は麗羽に士官させることにします。

麗羽なら張飛のお姉さんとして仲良くやっていけると思います。

幸先良いです。

麗羽配下の武官の人数を厚めにしておく必要があるので渡りに船です。

「この私に張飛のことを任せてくれないか?私は劉ヨウというものだ。これまでも山賊を倒してきたので問題ない。それに張飛はまだ子供だ。できれば、正しい道に導いてやりたいと思う。駄目だろうか?」

私は男を放すと張飛の件を任せて貰えるように頼んだ。

「劉ヨウ・・・。もしかして、あの劉ヨウ様ですか?地獄の獄吏と呼ばれる山賊が恐怖する武人で有名な」

山賊狩りをやりすぎましたかね。

山陽郡の麒麟児より、地獄の獄吏が板について来た気がしないでもないです。

「そうだ。私がその劉ヨウだ」

「それなら安心だ。俺達も張飛のことは手を焼いていたんです。張飛の奴はあんななりですが、腕っ節が強くて街の男衆総出でも手が出せなくて困ってたんです」

「それなら話は早い。明日の夕刻にでも張飛の家を案内してくれないか?」

私が明日の夕刻にしたのは、今日はみんな疲れているだろうと思ったからです。

明日の朝から昼では、張飛を見つけたとしても街中での戦闘になりかねないです。

それでは街の人達に迷惑がかかります。

張飛も夕刻には自分の家に戻ると思います。

「問題ないです。劉ヨウ様達
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ