第百二十一話 どう違うのかその十一
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「本当にね」
「そうしたことはしないで」
「もうね」
それこそというのだ。
「戦争なんてね」
「しないことね」
「出来るだけね、何かもうね」
「もう?」
「イスラエルで差別と戦争がない」
そうしたものがというのだ。
「そんな国にしたくなったわ」
「その両方をなのね」
「ええ、大学卒業したら」
それからはというのだ。
「帰ってね」
「そうした国にしたいのね」
「滅茶苦茶難しいと思うけれど」
「あの国だと」
「どっちもね」
差別も戦争もというのだ。
「そうだけれどね」
「差別や戦争のない国にしたいのね」
「ええ、つくづく思うわ」
実際に留奈に心から話した。
「どちらも出来るだけないことがね」
「いいことね」
「そうよ、そのこと留奈ちゃんもわかるわよね」
「差別されたら嫌だし」
留奈は葱、うどんの中のそれの味を楽しみつつ答えた。
「平和じゃないとね」
「安心して暮らせないでしょ」
「そう考えたらね」
「どっちも出来るだけない方がいいわね」
「そうよね」
「まあ一時の平和で」
「後で大戦争になるとか」
留奈もそれはと返した。
「あるわね」
「時にはね」
「何か変な政治家が自分は平和にするとか言って」
「その時はなってもね」
「その後はね」
「もっと大変なことになるとか」
例えば第二次世界大戦である、イギリスやフランスはヒトラーのチェコ併合を止めずそれがヒトラーを勢い付かせ二次大戦に至ったのだ。
「あるしね」
「そうしたこともあるけれど」
「平和だとね」
「それが一番ね」
「さっきお話した矢鱈攻撃的で好戦的な人は」
「戦争したがるわね」
「だったら自分がよ」
それこそというのだ。
「自分だけでね」
「やってろってなるわね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「そんなにやりたいならね」
「自分だけがやればいいわね」
「そうよ」
留奈に怒った顔で言った。
「若し今の敵を皆やっつけてもよ」
「また新たな敵が出て来るわね」
「周りから警戒されて嫌われてね」
そうなってというのだ。
「挙句最初の中東戦争みたいによ」
「ああ、あれね」
最初の中東戦争と聞いてだ、留奈も頷いた。第一次中東戦争といいイスラエルが建国されてすぐに起こった戦争である。
「アラブ諸国が集ってよね」
「イスラエルを攻めて来たのよ」
「そうした戦争だったわね」
「勝ってもね」
事実この戦争でイスラエルは生き残っている。
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