【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【序章】ベルカ、新たな〈次元航路〉の出現。
【後編】アインハルト、指名を受ける。
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ました。どうやら、このフェンスには(見かけによらず)通常回線の通信電波をすべて遮断してしまう効果があるようです。
ひとつには、〈冥王イクスヴェリア〉の存在を秘匿するためでしょうか。新暦80年代以降、この教会本部直営地は「通常回線による」自治領の外部との連絡を完全に遮断していたのでした。
ゲートをくぐると、一行の正面には広大な庭園を挟んで、城のように巨大な館がそびえ建っていました。正式名称は「聖王教会ミッドチルダ総本部・騎士団本部総合庁舎」といういささか仰々しい名前ですが、ヴィヴィオにとっては小児の頃から繰り返し訪れている「おなじみの建物」です。
【原作では、この建物が「深い山の中」にあるかのような描写がしばしば見受けられるのですが……交通アクセスの問題を真面目に考えると、その設定には少々無理があるような気がするので、この作品では、本当に山の中にある「司祭団の本部」と、実は平地にある「騎士団の本部」とを分けて考えることにします。】
その巨大な館の正面玄関の前で、シスター・セインが四人を出迎えてくれました。彼女の案内で、一行はまずカリム総長の執務室を訪れます。
アインハルトは、その場でカリムたち一同にヴィヴィオとカナタとツバサのことをよくよく頼んでから、新世界への「第一次調査隊」に参加すべく、早々にその本部庁舎から退出しました。自分の車を駐車場に置いたまま教会側の送迎車に乗って、まずは中央幹線道を100キロほど南に戻ります。
そして、アインハルトは、地理的にもヴァゼルガム地方の中央部に位置する同地方の中心都市トスフェトカの郊外に設けられた転送ポートを使って、旅行用のトランクを片手に、独り〈本局〉へと即時移動をしたのでした。
【新暦70年代までは〈本局〉への転送ポートも「四大都市圏」にしか設置されていませんでしたが、80年代に〈本局〉の側で「大増設」が敢行された結果、ミッドでは他の幾つかの「百万都市」からも直接に〈本局〉へ行けるようになった。……という設定です。これもまた、交通アクセスの問題を真面目に考えた結果ですので、悪しからず御了承ください。】
さて、調査隊の出発は三日後(4月3日)の予定です。
その晩、アインハルトは八神はやて提督と会食の機会を得て、その席で提督から密かに「とある懸念」を伝えられました。新世界には、未知の危険なロストロギアが「秘蔵」されているかも知れない、と言うのです。
アインハルトは、その件に関しても本業を妨げない範囲内で調べてみることを提督に約束したのでした。
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