【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【序章】ベルカ、新たな〈次元航路〉の出現。
【後編】アインハルト、指名を受ける。
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いたのですが、今年の3月になって、その案件も無事に解決し、報告書の提出などもすべて終えた後、パルディエはおよそ三か月後の出産に備えて産休に入りました。
また、ヴィヴィオも2月の末からすでに産休に入っていたので、アインハルトもしばらくは長期休暇を取って「愛する妻」の傍らにいることにしたのですが……20日には、フェイトが全く予定外に高町家に帰宅して、アインハルトに次のような内容の話をしました。
『実は今、とあるテロリスト集団が暗躍しているのだが、自分は彼等と「浅からぬ因縁」があるので、その案件を「秘密裡に」担当することになった。しかし、自分はすでに顔や名前や家族関係を彼等に知られてしまっているので、最悪の想定としては家族を人質として拉致される可能性がある。となると、最も危ないのは身重のヴィヴィオなので、あなたは側にいて彼女を護っていてほしい』
かつてルキーテ執務官が妊娠中に拉致されたことを考えれば、これもまたフェイトとしては当然の懸念であると言って良いでしょう。
その日のうちに、カナタとツバサ(12歳)もいきなり「家庭の事情による長期休暇」を取らされて、ベガティス地方の陸士245部隊から帰宅しました。
当人たちも、何故いきなり自分たちが休暇を「取らされる」ことになったのか、よく解っていなかったようですが、フェイトから直接に話を聞くと、『及ばずながら、兄様に手を貸して、ともに姉様の身を護るためだったのだ』と納得します。
(どうやら、自分たちもまた「護られる側」だという意識には乏しいようです。)
そして、翌21日には前述のとおり、なのはとマルセオラの「すり替わり」が実行されました。
アインハルトとヴィヴィオとカナタとツバサは、フェイトに導かれて極秘裏に「局員専用病院の特別病棟」を訪れ、二重隔壁による完全防音の、二部屋つづきの特別病室の「奥の間」で、マルセオラとブラーニィ医師の立ち会いの許、なのはから『この「すり替わり」は絶対の秘密だ』とよくよく念を押されます。
そして、四人はまた何食わぬ顔で、アラル市の高町家へと戻って行ったのでした。
一方、フェイトは、ティアナやスバルやエリオやキャロなど、ごく一部の親しい人たちだけに、全く何気ない日常会話のような口調で一斉メールを打ちました。
『なのはが入院して、今日からしばらく音信不通になるけど、単に精密検査のためだから心配はしないでね。なのはも「こんな姿は、あまり人に見られたくない」なんて言ってるから、お見舞いには来ないであげて。と言うか、世間的には入院してること自体が「第三級の特秘事項」という扱いだから、そこのところ、よろしくね』
つまり、フェイトははやての指示どおり、『敵を欺くには、まず
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ