【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【序章】ベルカ、新たな〈次元航路〉の出現。
【後編】アインハルト、指名を受ける。
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らこそ、新暦65年に、ユーノが〈無128ドルバザウム〉の遺跡で〈ジュエルシード〉を発見した時にも、局は当然にそれを「地球経由」で〈本局〉に送ろうとして、地球の上空で事故に遭ってしまったのです。】
しかし、その地理的な条件の良さ故に(?)新暦15年の夏には、地球を舞台に「思わぬ大事件」が起きてしまいました。
犯罪者が「とあるロストロギア」を本局の「古代遺物管理部・重要遺物保管庫」から盗み出して、当時は「最辺境の世界」のひとつだった地球にまで逃げ込み、日本列島の敷浜市の近辺で担当執務官の率いる追跡部隊を相手に、現地の住民たちをも巻き込んでしまうような激しい戦闘を幾度となく繰り広げたのです。
しかも、その犯罪者集団の首謀者は、現役の管理局員(天才的な技術者)でした。
管理局にとっては「高名な局員による一大不祥事」なので、一般にはその事件に関する情報など全く公開されてはいないのですが、局内では首謀者の名を取って〈GV事件〉と呼ばれ、その後も一部で密かに語り継がれて行きました。
その事件は、最終的に、首謀者以外の(実は、金で雇われていただけの)犯罪者どもはすべて逮捕できたものの、『一流の空戦魔導師でもあった首謀者ゲルダ・ヴァレーリと、彼女とは旧知の仲だった担当執務官ガイ・フレイルはともに死亡し、問題のロストロギアも深い海の底に失われる』という、ほとんど最悪の結果に終わりました。
また、その当時、ガイ(28歳)もゲルダ(27歳)も管理局の中では非常に人気の高い「憧れの人物」であり、その上、『二人は嵐の中で戦い、力尽きて一緒に夜の海に落ちた』という、ガイの弟でもある若き補佐官ヴァル・フレイル(18歳)の「涙ながらの目撃証言」があっただけで、実際には、二人の遺体も「盗み出されたロストロギア」も最後まで見つからないままでした。
そのため、その事件の後も『あの二人が死んだなんて、とても信じられない』という局員は全く後を絶ちませんでした。その上、〈GV事件〉そのものが非公開となったために、この二人のことをよく知る人々の心の中では、ガイとゲルダは「死亡」ではなく、あくまでも「消息不明」という扱いになっています。
【管理局の判断も当初は「行方不明」でしたが、それから「8年間の期限」が過ぎた後には、ガイもゲルダも当然に「死亡と推定」されました。
(この期限は、新暦40年代には、一連の法改正によって「10年」に延長されました。)
そして、単なる偶然の一致ですが、ガイもゲルダも両親はすでに他界しており、親族はそれぞれ弟が一人いるだけだったので……新暦23年の夏に、ガイとゲルダの個人財産はそれぞれの弟が単独で相続した「はず」です。】
また、事件の翌年の3月に、ヴァル・フレイルが「心を病んで」
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