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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【序章】ベルカ、新たな〈次元航路〉の出現。
 【前編】ルートメイカー、起動する。
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が不意に起動しました。
 その神殿を内側から丸ごと破壊して上昇し、そのまま岩盤をも突き破って、「巨大な銀色の、妙に(たけ)の短い正六角柱」が地上にその姿を現します。
 それは、各側面が「高さも幅も20メートルあまりの正方形」という、巨大な謎の構造物でした。底面と上底の正六角形は、当然ながら、「一辺の長さが20メートルあまり、対角線の長さはその2倍」という大きさです。
 材質などは全く不明でしたが、その正六角柱の側面には、各面の(へり)の部分だけを除いて、一面に「見ているだけでも目が回るような、曲線で埋め尽くされた奇怪な文様」が彫り込まれていました。
 しかも、その構造物は地面から「わずかに」浮き上がったところで「空間座標を固定」され、もう何をしてもビクとも動かなくなります。
 そして、その構造物が謎の「怪光」を発すると同時に、極めて局所的な次元震が起きて、ベルカ世界の上空に突如として新たな〈次元航路〉が出現しました。
(もう少し正確に言うと、今まで長らく「潜在化」していた四等航路が、いきなり「二等航路」に変化しました。)

『アルハザードには〈次元航路〉を自在に()けたり閉ざしたりする技術があった』という話がありますが……どうやら、この「(たけ)の短い正六角柱」は〈アルハザードの遺産〉のようです。
 フェイトはスクライア一族からの報告でこれを知ると、『あの時、地下遺跡の奥に何かが隠されていると、自分が事前に気づいていれば』と、この状況を少しばかり()やんだりもしましたが、それは今さら言ってもどうにもなりません。
 そのシステムは以後、〈ルートメイカー〉(航路を作る者)と呼ばれ、管理局の厳重な監視下に置かれることになりました。もちろん、一般には、その「存在」それ自体が秘匿(ひとく)されます。
 そして、かつての禁足地は丸ごと「第八地区」に指定され、全く秘密裡に各種の専門家たちから成る「ルートメイカー調査隊」がそこに駐留することになったのでした。

 また、フェイトはその一件と同時に、とうとう「ロストロギア大規模窃盗団」の正体を突き止めていたのですが、その背後にいたのは「思いもかけぬ連中」でした。
 もしも彼等が何らかのロストロギアを使って「意図的」に〈ルートメイカー〉を起動させたのだとすれば……何やら「とんでもない規模の広域次元犯罪」の予感がします。
 しかも、その直後に、決して世間一般には具体的な内容を明かす訳にはいかない「もうひとつの大事件」が(ごく大雑把に言えば、「テロリスト集団の暗躍」が)起きてしまいました。
 フェイトは〈管17イラクリオン〉の第二大陸でそれを知ると、『今後の対策について、はやてと大急ぎで話し合う必要がある』と感じましたが、それと同時に、『今回もまた、〈JS事件〉の時の三脳髄と同じように、
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