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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【序章】ベルカ、新たな〈次元航路〉の出現。
 【前編】ルートメイカー、起動する。
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の陸士も訪れる首都ベルーラ郊外の「大規模演習場」の方ではなく、今や「特別な場所」となったホテル・アルピーノの方です。
 今回の参加者は……まず八神家からは、いつもの八名。高町家からは、なのはとアインハルトとカナタとツバサ。ナカジマ家からは、スバルとウェンディとディエチとノーヴェ。さらには、現地在住の五人組に加えて、ティアナやミウラ、ブラウロニアとその弟アルカイオスまで参加して……総勢で25名にもなりました。
 実のところ、「アルピーノ島での合同訓練」に二桁(ふたけた)の人数が揃ったのは、92年3月の「キャロの産休明け直前の合同訓練」以来のことです。

【なお、ウェンディは92年の〈グヴェラズム事件〉で危うく死にかけ、基礎フレームの交換までされてしまいましたが、85年のノーヴェと同様、半年ほどでリハビリを終え、93年の夏が来る頃には、もうすっかり元どおりになっていました。】

 ただし、今回の日程は基本的には「八神家の皆さん」の仕事の都合に合わせたものだったので、執務官のフェイトおよび広域捜査官のギンガとチンクは、「長期に亘る仕事」の途中で、どうにも休暇を取ることができず、やむなく欠席となりました。
 また、アインハルトは、9月になってから始めた仕事をひとつサクッと片づけた直後だったので、普通に参加できましたが、一方、彼女の補佐官パルディエは、ミッド地上の行きつけの病院における「毎年恒例の健康診断」と日程が重なってしまったため、今回はカルナージへの同行を見送りました。
 そして、ヴィヴィオもこの訓練に一応は同行しましたが、まだずっと膝を痛めたままなので、いつもどおり訓練そのものには参加せず、マダム・メガーヌやシスター・フェネイザ(ティアナの事務担当補佐官)とともに観戦する側に回りました。
(それでなくても、今はもう妊娠中なので、あまり無茶なことはできません。)

 なお、リインとアギトとミカゲも、今回はずっと人間サイズのままユニゾンは一切せずに、もっぱら個人スキルの訓練と他のメンバーのデータ解析などを行ないました。
(ユニゾンそれ自体も「第二級の特秘事項」なので、まだ「二等陸士」でしかないカナタやツバサには見せられないのです。)
 八神家の「末っ子たち」であるフユカとハルナも、今年でもう「戸籍の上では」10歳であり、春には正式な局員になっていたのですが、今は二人して医局で精密検査を受けている最中だったため、今回は参加できませんでした。
 この二人は、年齢の近いカナタとツバサにとっては「お互い、話にはよく聞く間柄」でもあり、カナタとツバサも内心では『そろそろ実際に会えるかな?』などと考えてもいたので、その意味では、今回は少々残念な結果となりました。

 また、これだけの人数になると、さすがにもう「メンバーを2チームに分けて全員で模
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