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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【序章】ベルカ、新たな〈次元航路〉の出現。
 【前編】ルートメイカー、起動する。
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含めて、まだまだ解らないことだらけです。

【もう少し細かく言うと、第二中間期の開始(およそ660年前)以降の時代については、文献資料も数多く残されており、古代ベルカ史の解明も順調に進んでいるのですが、それ以前の「およそ140年も続いた第二戦乱期」には多くの貴重な文書が失われてしまったため、その戦乱期より前(今から800年以上も前)のベルカ社会については、実のところ、まだそれほど詳しいところまでは解っていません。
 また、古い伝承によれば、『アルハザードは今からざっと二千年ほど前に他の諸世界との交流を「最終的に」すべて断ち切った』とのことですが、それ以前には、「先史ベルカ」を始めとする幾つかの世界と「時おり」直接の交流を持っていたようです。】


 一方、フェイト・ハラオウン執務官は新暦92年の10月に、90年の4月に新設されたばかりの「上級執務官」という役職に就いていました。他の執務官たちに対して「現場で指示を下す権限」を持った役職です。
(この役職に就くための最低必要条件は、「執務官として現場での勤続を20年以上」というものですが、フェイトは新暦69年の4月に13歳で執務官に就任しているので、エクリプス事件の後の「三年半の休職期間」を除くと、92年の10月でちょうど勤続20年となります。)
 執務官は元来、極めて独立性が高く、通常の指揮系統には属さない特別な役職なのですが、広域次元犯罪の増加と凶悪化に伴い、複数の執務官が協力して動かざるを得ない状況もまた増加した結果、従来は執務官同士の「個人的な」人間関係に依存していた指揮系統を「組織として」明確にする必要が生じ、こうした上級職が新設されたのです。
(なお、これによって、フェイトの階級は二佐相当となりました。)

 そして、実際に、翌93年の夏に始まった〈ヌミコス事件〉では、フェイト・ハラオウン上級執務官(37歳)は、自分の「孫弟子」であるメルドゥナ・シェンドリール執務官(31歳)だけではなく、現地マグゼレナ出身の「ベテラン」ナスパルヴェム・クラムザウガ執務官(49歳)やその弟子である「ド新人」のトスカミエム・ゼイドリクサ執務官(19歳)をも指揮下に置いて、各々の補佐官たちとともに犯罪組織〈永遠の夜明け〉の「本部復興計画」を打ち砕きました。

【この事件では、〈管13マグゼレナ〉の廃都ディオステラの北方、タナグリス山脈の南側に拡がるヌミコス高原が舞台となりました。おそらく、フェイトは今も「廃都ディオステラにまで逃げ込んだ組織の残党たち」から相当な恨みを買っていることでしょう。】

 また、フェイトは以前から執務官としては「ロストロギア関連の事件」を専門分野にして来たのですが、94年の8月には「古代遺物管理部・捜査四課」に所属するコロナ・ティミル中級一等技官(准尉待遇)からの依
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