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邪教、引き継ぎます
第二章
18.サマルトリアの王子(3)
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 全員がそちらを向く。
 なんと、倒れて動かなくなっていたサマルトリアの王子が起き上がっていた。

「できることなら僕が今ここでなんとかしたかったけど、これはもう無理かな。なんか敵が増えてるし」

 さすがに服はボロボロ、血も(したた)り落ちている。

「じゃあ、また会おうね。ダメになった僕の服の代金はサマルトリアの城までよろしく」

 サマルトリアの王子はフロアの端まで行くと、微笑を残してピョンと飛び降りた。

「――!?」

 慌ててフォルが行方を確認しに行ったが、姿はもう見えなかった。
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