第三百四十話 もう一つの勢力その十
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「スコップやシャベルもな」
「必要ですね」
「こうしたもんもな」
「建設には欠かせへんですね」
「そやからな」
「スコップ等も多く用意して」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「建設してくで」
「ほなそういうことで」
ミッチェルは確かな声で応えた。
「やっていきましょう」
「ああ、戦の準備は一気にな」
「進めますね」
「そうするわ、文明の利器を使えば」
今話した重機も入っていることは言うまでもない。
「ほんまな」
「あっという間にですね」
「整うさかいな」
「今からですね」
「準備をするで」
「わかりました」
ミッチェルはまた応えた。
「そしてそのうえで」
「準備が整ったらな」
「攻めますね」
「敵より速く」
攻撃はとだ、トウェインはにやりと笑って話した。
「そして多くな」
「そうしますね」
スタインベックが応えた。
「三州掌握の後は」
「そうするわ、ただな」
「ただ?」
「テキサスは大きな州や」
敵の領土の一部になっているこの州の話をしたのだった。
「人口も多い、そやからな」
「今回の戦はですね」
「そうおいそれとはな」
「勝てへんですね」
「敵は常に侮ってはあかん」
トウェインはスタインベックに話した。
「侮ればな」
「その時点で負けますね」
「戦力で確かな開きがあってもな」
そうであってもというのだ。
「それでもや」
「負けますね」
「油断したり侮るとな」
「そうなるので」
「そやからな」
だからだというのだ。
「この度はな」
「絶対にですね」
「侮らずな」
敵であるデリーロ達と彼等が率いる軍をというのだ。
「まずは三州を手に入れて」
「それからですね」
「戦うで、それまでは絶対に攻めへん」
敵をというのだ。
「攻められても撃退して三州をな」
「掌握しますね」
「それを進めるわ」
そうするというのだ。
「絶対にな」
「それで三州で敵と衝突すれば」
「その時は戦う」
スタインベックへの返事は簡潔なものだった。
「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「撃退してな」
そうしてというのだ。
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