第一章
[2]次話
ささやかで最高のプレゼント
高校生の久保愛衣は今交際相手の橘浩平にプレゼントされていた、一五二位の背で黒髪をショートにしている穏やかな顔立ちの少女だ。胸が目立っている。
「こんなのもらっていいの?」
「いや、安いよね」
「安くなんかないわ」
浩平、一七四センチあり面長できりっとした顔立ちで黒髪を清潔な感じで短くしているすらりとした彼に答えた。
「アルバイトしてよね」
「ちょっとね」
「そうしてプレゼントしてくれたから」
だからだというのだ。
「安くなんかね」
「ないんだ、五千円位の」
「お金のことじゃないから」
愛衣が言うことはだ。
「浩平君の心がね」
「僕の」
「それが入っているから」
だからだというのだ。
「安くないわ。それにね」
「それに?」
「私家族以外からはじめて貰ったの」
「プレゼントを」
「だからね」
そうであるからだというのだ。
「尚更よ」
「安くないんだ」
「それどころかとても高価な」
そうしたというのだ。
「素敵なね」
「プレゼントなんだ」
「私一生大事にするから」
「それは大袈裟じゃないかな」
「大袈裟じゃないからな」
満面の笑顔で答えた、そうしてだった。
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